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ソードアート・オンライン〜Another story〜
Extra Edition編
第159話 Debriefing vol.3
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言えるヒースクリフに勝利した。そうじゃ無かったのかい?」
事実は小説より奇なり、とはよく言ったモノ。あの戦いの結末はそんな単純なものじゃなかった。リュウキは、ただただ俯いている。キリトは、本当の事を言いたかった。結論から言うと、確かにあのヒースクリフに最後の一撃を、とどめの一撃を入れたアバターは、自分であるキリトになっている。だが、その事実は違う。
「……あれは違います。そんな簡単な事じゃないし、説明しにくいですよ」
あの戦い。
本当に死を覚悟した。
理を捨てて、信念に本能に従って、ヒースクリフと一騎打ちをしようとした。だから、最後に言葉を残そうとしたんだ。自分が生きた証。それを仲間達に伝えてから、……逝きたかった。
己の命を捨てて、特攻をかける。それに全てをかけるつもりだった。
――だが、そのキリトの目論みはあの男に、バレてしまったんだ。
突如、キリトとヒースクリフしか動けない筈なのに、その間に雷鳴が轟き、そして落ちた。比喩とは思えない現象だった。その中から、あの男が……、リュウキが出てきた。
『……あんな言葉を吐き出す奴に、最後を任せられないと言ったんだ!』
初めて、リュウキに叱られた。心から叱られた。キリトは そう、感じた。
そして、魔王の前にたった勇者が変わった。いや、自分は勇者なんかじゃない。仮初の勇者、メッキの勇者だ。真の勇者が魔王に向かう。
『ラストバトルだ』
そう、口にして。
リュウキとヒースクリフの戦いは圧巻の一言だった。強者と強者の決闘と言うものを、これまでに見た事が無いわけじゃない。だが、それでも、それを天秤にかけたとしても、この戦いの前には軽すぎると思わざるを得ないのだ。
リュウキはヒースクリフには知りえぬ武器、《双斬剣》
刃が2本備えられた異形の剣。それを用いて、確かにヒースクリフを追い詰めた筈だった。
だが、彼のスキルの全てはシステムに頼っていない。
……全てを己の脳で制御していたそれが祟ったのか、リュウキは失速し始めた。ヒースクリフの攻撃を捌ききれずに、どんどんHPが削られていく。仲間たちが、愛する人が心配する中、リュウキは笑った。ヒースクリフは、最後に教えると言う。
『どんなに足掻いても守れぬものもある事を!』
圧倒的なスキル神聖剣。
それを用いた攻撃は甚大。だが、それでも、リュウキを止める事は出来なかった。
『大切じゃないものなんか無いんだ。……全て、全てを守ってみせる!』
その覇気が広大なBOSS部屋に響き渡る。そこから始まったのが、正に神業だった。魔王であるヒースクリフの体を宙に打ち上げ、キリトの剣撃、アスナ・レイナの剣速。それをも超えてい
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