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ソードアート・オンライン〜Another story〜
Extra Edition編
第159話 Debriefing vol.3
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、うっすらと出てくる涙を止める事が出来なかった。細氷の様に輝きながら 空中に散らばる涙。アスナは、ただただレイナを抱きしめて落ち着かせた。リュウキの事を伝える為に。
傍で見ていたら解る事もある。それを伝える為に。
リュウキは、心の傷を思い出してしまったのだ。嘗てある1つの感情が彼の中で芽生えた。その感情を向けた相手、それが サニーと言う少女だった。サニーを失った時のリュウキがどうなってしまったのか、……想像したくないが、幼い彼の心には酷な現実だっただろう。それが、心的障害に成る程に。
その感情を向けた相手はいなくなってしまう、失われてしまう。彼の中で強く思われた事だった。
――……失いたくない、もう二度と。
それが、彼のこの時の行動理念だった。だから、レイナの事を遠ざけた。失いたくない人だと強く思っていたから。
「そ、そ、こーの時のリュウキったら、本当に目も当てられなかったわよ……、付き合いが短かったあたしでさえ、こんな表情するの?って思った位にね」
リズも思い出しながらそう言う。今のリュウキと比べたら本当に別人と思える程だったから。
「そう、だったんですか……、私は今のリュウキさんが良いです。悲しい顔をするリュウキさんなんて……」
シリカもそう答えていた。話を聞いただけだけど、その心の苦しみ、葛藤は伝わってきたから。
「そうよね。レイのおかげで今のリュウキ君がいるんだよ?」
「あ、あぅ……///」
そう言われたら恥ずかしいけれど、本当に嬉しくも思う。あの時、リュウキに好きになった人だと告白された時、本当に嬉しかった。リュウキの悲しみに触れて、自分の事の様に辛かったけれど、それ以上に嬉しく、これまで、皆を守ってくれたリュウキの心を、今度は自分が守りたいと思った。安心をさせてあげたいと思ったんだ。
「そ、それが わ、私とリュウキ君の出会いです……」
ふくよかな笑みを浮かべて、終わりを告げた。
「アスナさんとは違った感じがする出来事だったんですねー……」
シリカは少し羨ましくも思いつつそう言った。
「現在と過去って感じよねー、ほんと。アスナは現在のキリトの事を助けて、助けられて。そしてくっついた。レイは、過去から続く億劫と葛藤を救ってあげて、そしてここで助けられて、で。はぁ〜 もう お腹いっぱいになっちゃったわ。こーんな、ドラマチックな出会いを実際に見られるなんてね〜」
「ぁ、ぁぅ〜〜〜!!で、でもおねーちゃんのほーが羨ましいよー!だってだって、あ〜んな可愛い子供のユイちゃんがいるもん!」
レイナは慌てて、矛先を変えようとそういった。それは的確であり、その言葉には全員が同意だ。
「確かにそうですね……、ユイち
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