マブラヴ
1069話
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母艦級が脆いのがいけない。
一応BETAの中ではかなりの防御力を誇ってはいるんだが……
まぁ、どのみちその辺の話は後回しだな。結局はこの場に母艦級がいない以上はここで何を言っても話は始まらない。
『アクセル代表、準備整いました。転移をお願いします』
「分かった、じゃあ行くぞ」
量産型Wからの通信に頷き、一応念の為に周囲を見回す。
輸送機に詰め込まれたBETAや、動けない状態にされてその場にいるBETA。
小型種も含めると、生け捕りにしたBETAの数は約200匹といったところか。
周囲には既にBETAの死骸しかなく、生きているBETAは今ここにいるだけだ。
T-LINKシステムを使ったセンサーにも敵の反応はなく、この周辺は一時的なものではあっても安全であると言ってもいいだろう。
「よし、行くぞ。輸送機の方は向こうに転移したらすぐに移動を開始するから、そのつもりでな」
『了解しました』
俺達シャドウミラーだけでBETAの調査をするのであれば、ニーズヘッグのシステムXNがあればそれだけで問題はない。
なのに、何故わざわざ輸送機の中にBETAをいれるという面倒な真似をしたのか。
その答えが、オーストラリアの基地に転移した後での輸送だった。
プロミネンス計画が行われているカリンダ基地。
プロミネンス計画で必要とされているのは、当然より高性能でBETAに対して優位に立てる戦術機だ。
まぁ、どちらかと言えば最近の戦術機の役割はハイヴ内での戦力という事になっているんだが、それでも兵器として優秀であるに越した事はない。
戦術機としての能力がどれだけ高くなったか。それを試すには、JIVESもいいだろう。高性能なシミュレーションである以上は、ある程度の成果を上げる事も出来る筈だ。
だが……それでもやはり、最も明確に性能を測る事が出来るのは、当然実戦だ。
今回捕獲したBETAの3割程は、そういった目的でカリンダ基地の方に回される。残り7割の内1割がBETAの調査の為に国連軍に、もう1割がオーストラリア軍に、そして残り5割が俺達のものとなる。
……まぁ、俺達っていうか技術班だけどな。
正確には技術班からの要請でBETAの生け捕りに向かおうという話があった時、オーストラリア政府や国連から要請があった訳だ。
報酬に関してはエザリアが色々と交渉しているらしいので、心配はしていない。
もっともハイヴ攻略だったりするような難易度の高い依頼ではない。得られる報酬に関しては、そんなに大したものではないだろう。
「システムXN、起動。転移座標入力……OK。転移フィールド生成開始」
その言葉と共に、生け捕りにされたBETAの中心に存在しているニーズヘッグから光の繭の如き転移フィールドが
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