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ソードアート・オンライン〜Another story〜
Extra Edition編
第158話 Debriefing vol.2
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リトにとっては、あのギルド、月夜の黒猫団。
リュウキにとっては、ギルドDDA、聖龍連合。
……失ってしまったんだ。大切な戦友を。
《月夜の黒猫団》
キリトが初めて所属したギルド。ソロと言うプレイを長く続けていたせいか、忘れていた暖かさをくれた人達。自分を偽って、その暖かさに飢えてしまって。
甘えてしまって……。そしてギルドの3人を失う結果となってしまったんだ。
今は、支えてくれた人達のおかげもあり、心に傷を負っても、立ち直る事が出来た。でも、当時の心の傷は、まだ深く残っているのは事実だった。
《聖龍連合》
彼らとリュウキに関しては直接的にはそこまで面識は無い。
だが、ビーターと言う侮蔑の的になっていたリュウキの事を普通に……いや、友達の様に接してくれた人がいた。《シデン》と言う名前のプレイヤー。
聖龍連合の
攻撃部隊
(
アタッカー
)
隊長を勤めている男。ムードメイカーでもあり、攻略に関して熱心にリュウキとも言葉を交わしていた相手だ。その実力に いつか、追いつきたいとまで言っていて、本当に妬みや嫉妬の様なものは持ち合わせていなかった。そんな彼を失う事になったのは、あのギルドとの戦いの最中だった。
〜学校専用プール〜
直葉の特訓は続いていた。
最初は、水に潜る所から入り、そして今はバタ足で泳ぐ所までいけている。苦手だと言っていても、直葉自身の運動能力は高く、本当に飲み込みも早い。……水が苦手。だと言う意識を無くせば、本当に直ぐに泳げる様になるだろう。だけど、その意識を無くす事が、苦手意識を克服をする事が何よりも難しいのだ。
直葉は、アスナの手を握りながらも必死に足を動かして泳ぎ続けた。……3m、5m、8mと徐々に距離を伸ばしながら。息継ぎの仕方もまだできないから、当面は、行けても10mくらい、この辺までが良いだろう。
「直葉ちゃんっ! がんばれー! もうちょっとで10mだよっ!」
「がんばれー!」
「ファイトですっ!」
1つ隣のレーンで応援をするのはレイナ達だ。直葉も、それに応える様に足を動かすが……、やはり息が続かず、8m程で足をつき、「ぷはぁっ!」と言いながら顔を上げた。
「うん、さっきよりも進めたよ? どう? 少しは水に慣れた?」
「あ、はい……、何とか顔に水は付けられるようになったんですけど……、やっぱり、目を開ける事が出来なくて……」
そう言いながら、隣のレーンを見て恥ずかしそうにぺこりと頭を下げる。顔をつけていても、耳まで水につかっていても、ちゃんと皆の声援は聞こえていたから。それに、笑顔で応える3人。
「ふふ、焦らないで。ゆっくりで良いから、少しずつ慣れていけば良いよ」
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