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ソードアート・オンライン〜Another story〜
Extra Edition編
第157話 Debriefing vol.1
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あの日については、決して忘れられる物ではない。全てが始まったのだから。SAO
生還者
(
サバイバー
)
であっても、現実世界の人たちであっても。
――……あの日から今日でもう2年半も経っている。
そう考えると、月日が経つのも早いと思ってしまうのも仕方がないだろう。それ程、濃密された時間だったからだ。……現実世界ででも、長く感じる時はあるが、あの世界と比べたら、どうしても霞んでしまうのだから。
〜Debriefing〜
そう、運命のあの日。
仮想世界と言う異世界に魅入られた10000人ものプレイヤー達全員が期待を胸に、あの機械を装着してあの世界に入ったんだ。世界の始まりを祝するファンファーレの中、其々が行動を始める。
早速攻略を始めようとする者、観光をする者、等だ。
あの日、リュウキとキリトは前者だった。即座に、攻略に行こう、レベル上げをしようとした時に、キリトが先にリュウキを見つけた。見覚えのある姿を。特にライバル視をしていたキリトだったからこそ、リュウキを直ぐに見つけられたのかもしれない。
そして、道中。
後に戦友として、良き友として共に切磋琢磨し合うクラインと言う男とも出会い。この世界を存分に堪能していったのだ。
だが、それも夕刻までだった。
血の様に赤く染まる空。空に浮かぶ巨大な人影。頭まですっぽりとローブに身を包んでいるその姿。
その者は名乗った。
自分は《茅場晶彦》だと。
そして、デス・ゲーム開始を宣言したのだ。
「………」
キリトは、話を続ける内に、徐々に表情を曇らせていく。あの時、自分は見捨てたのだ。自分が生き残る事しか考えず、ずっと自分の為ばかりを考えて……。
「キリト、少し肩の力を抜け」
「っ……!」
リュウキにそう言われ、肩を軽く叩かれて、思わず身体が震えてしまった。この記憶は何度思い出しても、後悔してしまう。あれからずっと、気にするなと言われていても、どうしても。だから、キリトは後悔しても もう、心配はかけない様にする事だけに集中した。これ以上、気を遣わせるのははっきり言って格好悪いから。
「悪い。どうしてもあの時の事、考えるとな? もうちょっとクレバーに動けたら、って思うんだよ。リュウキの様にな?」
キリトはそう言って笑った。『もう大丈夫だ』と、言うように。
「……そうか」
リュウキもそれを聞いて軽く笑った。
「ふむふむ……、キリト君は事件があったその日、その瞬間から、もう行動を開始していたんだね……リュウキ君は何をしていたんだい?」
菊岡は、リュウキのほうに視線を向けた。キリトについては、以前にもそれなりには話は聞い
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