暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
Extra Edition編
第156話 夏の日差しの下で
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「あっはは、レイ? ぜ〜ったい、リュウキのあれ、からかってる時の笑顔だよ?」
「う、うぇ?」
「ですね。リュウキさんが ああいう顔するのって、悪戯心が出てきた時、だって思いますよ?」
「あぅ……」
「あはは! レイってやーっぱり、可愛いんだから!」
「も、もうっ!!」

 こりゃリュウキじゃなくたって、からかいたくなるのも仕方がないだろう。レイナは耐性がつくわけでもなく、いつも頬を膨らませる。……出来ればこのままずっと、可愛いままでいてもらいたいなぁ、と思わずにはいられなかった。

「ふふ、さ、皆。早く水着に着替えちゃお?」

 アスナの言葉で漸く女性陣達も行動を開始した。プールの更衣室へと。







〜学校校舎3F〜


 キリトとリュウキは暫く色々と談笑をしながら校舎内を進んでいく。ALOのクエストの話、バイクの話、そしてあの城の攻略の話。それらを話していたら、あっという間に着いた。
 3Fの中央に位置する教室《カウンセリング室》に。ここに来る事になっているのだ。

「さて、と」
「手早く終わらせよう。……待たせるのも悪いからな」
「そうだな」

 2人で、と言う形は本当に珍しい。通常のカウンセリングは、マンツーマンだ。受ける側の抱える問題や悩みを専門知識や技術を用いておこなわれる相談援助。SAOにおける、心理カウンセリングだから 1対1の方が親身になって話をしやすいだろう。
 だが、2人とも受けなければならない程、精神が不安定だというわけではない。……支えてくれている人たちが互いにいるから。


 キリトがゆっくりとノックをすると、中から返事が聞こえてきた。


 それを合図に「失礼します」と一言いい、扉を開く。後からリュウキも言い扉を閉めた。


 2人はこの時は知るよしもなかった。

 これが単なるカウンセリングじゃないという事を。

 ……相当長くなる、と言う事を。


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