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ソードアート・オンライン〜Another story〜
Extra Edition編
第156話 夏の日差しの下で
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は当然だ。現実世界で3000もの人々の脳を破壊した機械なのだから。
直葉も当初は、悪寒すら感じる程だった。
彼女もある意味では当事者の1人。兄を閉じ込めている機械だったんだから。
だが、それはもう過去の事。捨てられずに置いているものの、使用したりはもうしていない。今は安全第一。バイクと一緒で、安全が第一のアミュスフィアだ。
なのに、なぜ今更、ナーヴギアが目に入るのだろうか?
「もー、おにーーちゃーーんっ!」
「わ、判った判ったって! 直ぐ行くよ」
直葉に再び催促された為、和人は考えるのを止めて下へと降りた。頬を膨らませている妹の頭をぽん!と軽く叩くと、これまた軽くネクタイを締め、外へと向かう。
「スグ、忘れ物は無いか?」
「もう! あたしはずっと前から準備できてるよっ! 待たせたの、お兄ちゃんじゃん」
「はは、そうだったな。ほれ」
「んっ」
頬をまだ膨らませている直葉に、和人は直葉用のヘルメットを投げ渡した。直葉はそれを難なくキャッチすると、すぽっと頭に取り付ける。そして、とある目的の為に準備していた荷物もしっかりと背負う。和人は、エンジンをかけ準備をする。
……やっぱり、いつも鼻につく臭いがするなぁ、と直葉は思わずにはいられないが、これが無いと間に合わない。
「じゃ、行くぞ」
「うん。お兄ちゃん。次は完全電動の二輪車にしたほーが良いよ?」
「そんな金あるか?」
「う〜ん……」
勿論、そんなのは無いと言う事で早々に諦めた。これもエギルに頼んだものだが、それなりの金額はしているのだ。……ぼったくられた訳じゃないから、良しとしよう。
「さ、しっかり捕まれよ?」
「うんっ」
どっどっどっ!と言うバイク独特の音を出して、音と共に振動も伝わってくる。和人葉アクセルを捻り、家の敷地から公道へと出た。左右をしっかりと確認するのは後ろで座っている直葉も同じだ。
2人で確認すれば絶対に大丈夫だから。
……最初こそは、大好きな兄にぎゅっとしがみつけるこの状況も……良かったと言えばそうだ。でも、どうしても乗り心地が悪いし、臭いし、うるさいのが嫌だったから、そこまででもなかったりする。
色々と考えている内に、バイクは道路、国道に出て数多の流れる自動車の波の中に乗った。
流れに身を任せる様に、スイスイと先へと進んでいく。……風も感じる事が出来て、それだけだったら、本当に心地いいんだけど、あの三拍子が全て台無しにしてしまうから、残念だ。
そしてやがて、一際大きめの建物が目に入った。
いつも和人達が通っている学校だ。隼人は、それを確認すると、ウインカーを出し、正門から学校敷地内へと入っていく。門をくぐった直先には駐輪場があり、本日は夏休みだと言
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