バーサーカー差し替え編
フランドール・D・A・B・H・ヴィクトリアの場合
#01
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雁夜が目を覚ましたのは朝の午前八時。いつもよりか大分と遅くに目を覚ました彼は、目を擦りながら伸びをする。
身体には僅かな疲労感と怠惰感こそ残るが、ココ最近例を見ないほどに身体の調子がよかった。その状態に若干の疑問を抱くが気にするほどでもないと判断。水でも飲もうかと身体を起こしたところで、彼は昨日の深夜、サーヴァントの召喚をしたのを思い出した。
「……ッッ!? バーサーカー? バーサーカーはいるのか!?」
その声に応じるように彼の前に現れたのは、漆黒の髪の人物。艶やかな漆黒の髪を膝下まで伸ばし、薄手無地の黒い長袖Tシャツの上に白地の半袖カッターシャツを着てボタンを二つ程開き、その上から袖と背部の腕と腕の間の部分が無い部分が黒い黒いロングコートを着て、黒のベルボトムにブーツという、型月世界では比較的マトモであり、現実ではマイノリティだがコート脱げば一般的ではある服装に身を包む者が雁夜の呼び出したサーヴァントらしい。
「お前が……バーサーカーなのか?」
「ああ。確かに私はバーサーカーだ。最も、狂化のランクは(今の所)E-にすぎないがな。……それよりも気分はどうだい? 私を召喚した際は死にかけていたが」
「……問題ない。……いや待て、狂化がE-ってどう言うことだ?」
疑問に対し、否定の言葉と共にさらりと告げられた言葉に、雁夜は更なる疑問を投げかける。そもそも、冷静に考えれば、狂気の塊とも言える狂戦士たるバーサーカーが日常会話している時点で異常事態なのだ。
「どう言うことかと問われても、言ったとおりだ。私の狂化ランクはE-。耐久と筋力が上昇して痛みを知らない状態になっただけだ。何のことはない、普通のサーヴァントだよ」
「……ステータス強化は?」
「あると思うかい?」
その回答に、雁夜は目に見えて落ち込む。そもそもバーサーカーを呼び出した理由が狂化によるステータス強化だと言うのに、それが無ければ全く意味がない。燃費が良いのは嬉しいが、弱くてはプラスマイナスでマイナスである。
だが、そんな雁夜にサーヴァントは平然とある一言を付け足した。
「まぁ、そう落ち込むな。狂化によるステータス強化が無くとも、私の能力は諸々含めて英雄基準でも化け物並だ。下手に狂化して上手く能力を使いこなせなければ元も子もないだろう?」
「……確かに、膂力の高い英霊なら下手に狂化しても不利になるだけか」
「そうとも。……あぁそう言えば、昨日蟲を灰にした際に何となく其処で寝てるサクラなる少女を治したンだが、マズかったか?」
そう言ってサーヴァントが示した場所、雁夜が眠るベッドと隣り合うベッドに眠るのは、遠坂家から養女としてやってきた雁夜の義姪、間桐桜だった。
サーヴァントが彼女
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