バーサーカー差し替え編
フランドール・D・A・B・H・ヴィクトリアの場合
#01
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まま放置されたサーヴァント四十二騎分の魔力に、二百年蓄積され続けた魔力が加わり、既に世界一つ分にも達していた。それだけの魔力を少しでも減らす為、通常のサーヴァント七騎の他に更に七騎のサーヴァントが数日後に顕現し、加えて全てのサーヴァントが降臨に近い形で召喚されている事。
そして、かの英雄王が降臨状態で慢心を捨て、本気となった。
この事が何を意味するか。
答えは簡単―――
―――抑止力が、動き出す。
――――――――――――――――――――――――――――――――
「…………………………ハァ」
ここは世界の何処にも存在しない場所。英霊の座と呼ばれる次元の一つである、広大な荒れた大地と、その大地に墓標のように突き刺さる剣の群れ。
赤い空には錬鉄場の歯車が廻る哀しき世界に一人在る男が何かを感じ取り、顔を上げて呟いた。
――またか。
と。
男は、長い年月を経て生前の記憶が擦り切れて思い出せなくなる程に磨耗しきった筈の心が凍りつく。
死して英霊の座についてより、数えるのも馬鹿らしいほどの回数繰り返した、生前に望んだモノとは掛け離れた地獄を他でも無い自分が作り出す前兆と知りながら。そして、それに慣れ始めている自分をこれ以上無く嫌悪して。
霊長の守護者として世界の抑止力となった、紅い外套を纏った男は、硝子の心で体を顕す。
――I am the bone of my sword.
男は願う。此度の地獄は犠牲者を最小限に、早期に終結するように、と。男は胸に思い、目を閉じた。
――――その願いは、意外と早く叶えられる事となる。
――――――――――――――――――――――――
そして聖杯の中に留まる意思も自己保存の為、ソレ以前に聖杯戦争をマトモに行わせるため行動する。
その為に、彼女を送り出す。
――――検索開始。
――――該当件数一。体格、霊格、血統、人格、魔力、全適合。
――――元人格の同意獲得。
――――素体の別領域保存及び、憑依先人格の一時封印及び英霊の霊格挿入開始。
――――霊格挿入
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