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Dies irae~Apocalypsis serpens~(旧:影は黄金の腹心で水銀の親友)
プロローグ ラインハルトの腹心(注:実在します)
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。
「そうかね、まあ別にいいではないか。所で、君は黒円卓には所属するのかね?今ならば二番、七番、十番が空いているが?」
「僕は入らないよ。影の魂は売れないからね。そうでなくとも二番は厄介事の請負になるだろうし、七番なんて天秤は僕には向かない。何せ確実に贔屓するだろうからね。十番は諜報役だ。そんなものはしたくも無いよ」
「やはりか、しかしそうなれば誰がいいと思うかね?」
「二番は傀儡でも用意しろ。七番はあれだ、|
地獄
(
ヴァルハラ
)
で生き残った奴にすればいい。十番は適当で良いだろ」
「そうかね。君の予想は当たるから頼りにしているよ」
そりゃカールとは違って起こりえた未来の一部を知ってるからね。ほとんどが虫食いの記憶になってるとはいえ。僕の起源は喰らう事だから都合の悪い未来や平行世界の可能性を喰らって過去にその記憶を持ち込んでるようなものだからね。ある意味ではカールと逆のことをしているようなものだ。
「では、次また会うとしよう」
「ああ、我らの栄誉の為に。そして」
「「君の(私の)愛する女性の為に」」
******
―――1944年 ドイツ首都ベルリン―――
「クソッ!」
SSの部隊一人は蹂躙されていく都市を見ながら走り続けていた。
「隊長、他の奴らはどうなりましたかね?」
そのすぐ後ろを同じように走っている二人の若い下士官の内一人がそう呟く。
「知るかッ!他の奴らより自分のことだけ考えてろ!」
そう言いながら隊長と呼ばれた士官は壁まで走りぬけ、特注のMP44(Stg44)を構えて壁越しに撃ちまくる。
「パンツァーを構えろ!あの赤軍の
戦車
(
イヌ
)
にぶちかましてやれ!!」
そう部下に指示するとすぐさまパンツァーファウストを構えて敵である赤軍の戦車に撃ち込む。
パンツァーは見事に戦車に当たり戦車は物言わぬ鉄屑へと変貌した。
「よーし!やったぜ!」
部下の一人がその場を立ち戦車を倒した喜びを噛み締める。
「オイ、バカッ!?」
その瞬間一発の銃弾が彼を襲い、それに続くかのように大量に銃弾を撃ち込まれる。
彼が肉片になるまで一秒も掛からなかった。
「クソ、クルツ!ここから離れるぞ。走って付いて来い!」
クルツと呼ばれた下士官は仲間がやられたことに恐怖しながら隊長に従って走り抜ける。しかし、
「ウアァッ!?」
目の前に居た隊長は砲弾に巻き込まれ吹き飛ばされる。クルツも隊長も直撃ではなかったものの隊長の方は吹き飛ばされ既に事切れていた。
クルツは思う。どうしてこうなったのだと。元々彼は軍人ではない。徴兵によって仕立て上げられ、銃を人に向けて撃った経験も無い人間だ。自分よりも成績の良
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