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流転の防人
第5章「戦闘団(カンプ・グルッペ)」
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て行き、それを確認した長曽我部はパラメイル隊の熟練した動きに内心で感嘆しながら新たな指示を発した。
「B、こちらA、パラメイル隊が攻撃を開始した、直進機動を実施してドラゴンどもを引き付けろ、終ワリ」
「B了、これより直進機動を実施します、見事俎(まないた)役を務めてみせます、終ワリ」
長曽我部の新たな指示を受けた羽島は涼しげな声で返信し、交信を終えた長曽我部は操縦席の藤田に向けて指示を送った。
「聞いた通りだ、藤田、速度を落としつつ直進機動を実施してドラゴンどもの注意を此方に引き付けろ」
了解(ラジャー)スーパーXシリーズの真骨頂、見せてやります」
長曽我部の指示を受けた藤田はそう言葉を返しながらスロットルを緩め、その操作を受けたスーパーX3は緩やかに減速しつつ直進飛行を開始した。
スーパーX3が直進飛行を開始するのとほぼ同時にスーパーX2も緩やかに減速しながら直進飛行を開始し、その無謀とも言える行動を目の当たりにしたヒルダはスクーナー級を一刀両断にしながら口を開いた。
「……ちょっと、アイツ等一体何のつもりなのよっ!?」
「……敢えて単純な機動をする事でドラゴンどもを引き付けてるのさ、強固な装甲と高い火力を持つスーパーX3とスーパーX2でドラゴンどもを拘束し、機動力に富んだパラメイル隊で叩く、全くやってくれるじゃねえかよ、ゴジラ・コマンド」
ヒルダが疑問の声を上げていると、ゴジラ・コマンドの意図を察したゾーラは凄味のある微笑を浮かべながら呟き、その後にスクーナー級に銃撃を浴びせて撃墜しつつ命令を続けた。
「サリア、ヒルダ、ヴィヴィアン、スーパーX3とスーパーX2の機動はドラゴンどもを引き付ける陽動だ、それに引っ掛かったドラゴンどもを仕留めな、逃げ散った奴等は後続にまかせて追うなっ!!」
「「イエス・マムッ!!」」
ゾーラの命令を受けたサリア達は即座に応答した後にスーパーX3とスーパーX2に攻撃を集中するドラゴンに攻撃を続け、スーパーX3とスーパーX2に引き付けられたドラゴンを激しい銃撃と鋭い剣撃によって次々に屠って行った。
スーパーX3、スーパーX2とパラメイル隊は両者の特性を活かした作戦によって次々にドラゴンを撃墜していき、多数存在していた筈のドラゴンは瞬く間にその数を減らして行った。
両者の猛攻に耐え切れなくなったドラゴンの一部は戦闘空域から離脱、態勢の建て直しを図ったがそれを制する様にスーパーX改とロザリー隊が離脱したドラゴンに接近した。
ドラゴンは接近するスーパーX改とロザリー隊に向けて迎撃の光線を発射したが、発射された光線は先頭に立ったスーパーX改が壁となって阻止し、爆煙を突き抜けて驀進するスーパーX改の姿を目にしたエルシャは穏やかな笑みを浮かべながら口を開いた。
「あらあら、スーパーX改もすっごい装甲なのね〜
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