第5章「戦闘団(カンプ・グルッペ)」
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、フォックス1の使用はAの許可があるまで凍結とし、戦闘には通常火器のみを使用します、終ワリ」
「……切り札は隠す、ですか?」
長曽我部がスーパーX2の羽島との交信を終えると操縦しながらそれに耳を傾けていた藤田が問い掛けの言葉を発し、それを受けた長曽我部は一拍の間を置いた後に言葉を続けた。
「……彼女達を信用していない訳じゃない、だが、彼女達の運営司令部や上級司令部の思惑については五里霧中の状態だ、何枚かのカードは隠しておきたい」
「……指揮官とは大変ですね」
「……全くだ、階級が上がるに従って気を回さなければならない事が増えてくる」
長曽我部の返答を受けた藤田は微笑いながら言葉を返し、それを受けた長曽我部は嘆息しながら言葉を返した。
一方、スーパーX2はスーパーX3との交信を終えた後もドラゴンの群へと接近し続け、機長席の羽島はモニターでドラゴンの群の様子を見据えながら火器統制員席に座る薫に向けて口を開いた。
「薫、先程聞いた通り、通常火器を使用してドラゴンどもとのドンパチだ、出来るか、ファイヤーミラー無しで?」
「……ありったけのミサイルと、アベンジャーで何とか」
羽島の問い掛けを受けた薫は火器統制システムを操作しながら落ち着いた口調で返答し、それを受けた羽島は頷きながら接近するドラゴンの群を見据えた。
スーパーX3とスーパーX2は混乱するドラゴンの群の只中に突入し、ドラゴン達は混乱しながらも突入して来たスーパーX3とスーパーX2に向けて迎撃の光線を発射した。
放たれた幾条もの光条がスーパーX3とスーパーX2を絡らまり炸裂したが、刹那の間を置いた後に発生した爆煙の中から何事も無かったかの様に驀進する2機の特徴的な機体が姿を現し、その光景を目にしたヒルダは驚愕の表情を浮かべながら呟きをもらした。
「何てデタラメな装甲してんのよ、自衛隊の機体はバケモノなの?」
「……まあ、奴等が規格外の機体を運用する為の飛びきりのエリート部隊なのは間違いねえな」
ヒルダの呟きを耳にしたゾーラが声をかける間にもスーパーX3とスーパーX2はドラゴンが発射した光線を物ともせずに前進を続け、長曽我部は油断無く状況を確認しながら後続するゾーラ達に通信を送った。
「ゾーラ中隊長、こちらスーパーX3、ドラゴンの群を左右に分断します、スーパーX3が左に、スーパーX2は右に進路を変えてドラゴンを引き付けます」
「了解した、あたし等でドラゴンどもを叩き潰してやる、ロザリー達には射撃を中止して接近させ、撃ち漏らしたドラゴンを掃討させ、新兵どもは後退させる」
「了、スーパーX改には引き続きロザリーさんの直接支援を実施させ、MBF―X隊はミランダさん達の護衛に残します」
長曽我部とゾーラは手早く方針を決めるとロザリーとミランダ、佐伯と陽華に指示を送った。
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