怨みは夜の帳に包まれて
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「短い間でしたが、大変お世話になりました」
「とっとと失せろ、ゴミめ」
裸のまま正座し、深々と頭を下げたユキノにジエンマはそう言い放った。
「やることが極端だねぇ、うちのマスターは」
「あんなのひどいと思うよ」
集会が終わり、それぞれの部屋へと戻っていくメンバーたち。スティング、ローグ、グラシアン、レクター、フロッシュ、キセキはさっきのジエンマのユキノにやらせた行動についての話をしていた。
「仕方ありません。これが最強ギルドたる所以なのですから」
「俺たち全員に緊張感を常に持たせておきたいってことか」
レクターとグラシアンがそう言う。
「フローはさみしい・・・」
とぼとぼとレクターとキセキの隣を歩くフロッシュ。ローグはそんなフロッシュの姿を見て、自分が思っていることを口にする。
「これがギルドなのか?」
「あ?」
「何?」
足を止めるローグと同じくスティングとグラシアンも足を止め、目線をローグへと向ける。
「ユキノは仲間だった」
「弱ぇから消えた。最強のギルドには必要なかったってことだろう?」
スティングはそれだけ言い、レクターと共に歩き出す。
「そういえば、ユキノさんの代わりにお嬢が入るらしいですよ」
「おお!!これで最強の6人が揃うわけだな!!」
楽しそうに話しているレクターとスティングを見つめるローグ。グラシアンは2人を見てため息をつき、歩き出す。
「お前も同じ考えか?グラシアン」
「・・・俺にもよくわかんねぇ」
ローグに呼び止められたグラシアンは振り向くことなく答える。
「マスターのしていることが正しいことかどうかも、これがギルドのあるべき姿なのかもわからない。けど、俺はそれでも戦うよ。それしか俺には進む道がないからな」
「そうか・・・」
グラシアンの言葉に静かに答えるローグ。グラシアンはその姿を一瞥することもなく部屋に帰っていく。
「行くぞキセキ」
「うん、お休み、フロッシュ」
「お休み〜」
フロッシュに挨拶したあとグラシアンのあとに続くキセキ。
「ローグ」
フロッシュは4人を見送ったあと、目に涙を溜めてローグを見上げる。
「フローも弱いから消えちゃう?」
「お前は消えないよ、フロッシュ。俺がついてるから」
「うん!!フローは消えない!!」
フロッシュはローグの言葉を聞いて両手を上げる。それから2人も自分たちの部屋へと帰っていった。
そしてシリルたちは・・・シリルside
「プハ
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