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ソードアート・オンライン〜Another story〜
現実世界
第155話 いつか届く、あの城に
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変わる事ができたのは、キリト達、そしてレイナのおかげ、かな」
そう言いながら笑うと。
「今は、見守ろう。……そして、これから、皆と思い出をもっと作っていけばいい。……楽しい思い出。……時には辛い事だって、あるだろう。だけど、色んな想いを胸に、歩いていこう」
「………」
レイナは、そんなリュウキの笑顔を見て、思わずその胸に飛び込んだ。空中で抱き合いながら、緩やかに下降していく2人。
「……リュウキ君も、優しいよ? すっごく優しい。キリト君にも負けてないっ」
「そうか?」
「そうだよっ。……そんなリュウキ君だから、皆は……、私は、好きになったんだから」
その言葉は、安心させてくれるんだ。お互いがお互いを。そして、きっとリーファも。
これからもずっと、一緒に翔べると信じてくれる。
今は、壁を感じてしまっているかもしれない。
だけど、その壁を笑いながら乗り越えて、皆と手を取り合って。
……あの空へ。
「……そろそろ時間だ」
「そう、だね」
リュウキとレイナは、空を見上げた。キリト達も、どうやら行く場所は同じであり、猛烈なスピードで、イグドラシル・シティの方……、世界樹へと向かっていっている。
「オレ達も行こう」
「うんっ!」
リュウキとレイナも手を取り合い、飛んだ。この先にある、世界樹に向かって。
そして。丁度キリト達とリュウキ達が着いたその時にそれはやってきた。
巨大な満月が、青く光っているその先に。
「……心残りは、あったんだ。中途半端に終わってしまったからな」
「うんっ」
その巨大な満月の光に影が写る。まるで、月蝕を彷彿させる様に、徐々に欠けていく月明かり。だが、月蝕の時のような影の形ではない。円形ではなく、三角形の楔が食い込んでいくような感覚だ。
ごーん……ごーん……。と言う低く重々しく響く音。
遥か遠くからこの空全体を震わせるように降り注いでくる。
見覚えはある代物。
だけど、こうやって全体図を外から見た事は……実際に見た事は無いかもしれない。
あの世界に入る前のパッケージでしか、見た事が無いかもしれない。何故なら、そこで暮らしていたんだから。
あの場所で、出会い……、絆を深めて……、想いが1つになって……、彼女と結婚したんだから。
「……ね? リュウキ君」
「……ああ」
レイナが何を言うのか、リュウキには判った気がした。
「……また、あのお家に還りたいよね? ……私達の」
「勿論だ。……必ず帰れるよ」
リュウキはそう言うと、拳をつきだした。
「そして、今度こそ、あの城の全てを制覇してやるさ。その時は、
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