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ドリトル先生と森の狼達
第九幕その十一
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「ヒーローとかいう柄でもないけれど」
「悪い先生ってね」
「僕達には想像出来ないけれど」
「それでも注射される子供達にとっては怖いから」
「そんな風に夢で出ているのかも」
「特撮ものの悪役みたいに」
 皆先生に言うのでした。
「その医学を悪いことに使う先生」
「悪の科学者とか?」
「先生科学にも造詣あって科学の論文も書くし」
「子供達の中じゃ悪役かも」
「それも子供達を笑顔で追いかけて注射するね」
「最高に怖いお医者さんかもね」
「だとしたら嫌だな、もっといい役で出たいよ」
 子供達の夢の中にです。
「せめて町の小さな病院のお医者さん位で」
「それイギリスにいた頃の先生じゃない」
「そのまんまだよね」
「あの時みたいな感じでいいんだ」
「偉いノーベル賞貰う様なお医者さんじゃなくて」
「それ位でいいんだ」
「いいよ、僕は賞とか勲章には興味がないしね」
 先生はこうしたことにも無欲です、お金にも無頓着で着るものにもこだわりません。先生にこうした欲はあまりありません。
「そんな賞もいいし」
「偉い人にもなりたくない」
「だからなんだ」
「子供達の夢の中でもそれ位でいい」
「そうなんだね」
「うん、僕はそれ位でいいよ」
 町のお医者さんでというのです。
「別にね」
「うん、それも先生らしいね」
「実際にね」
「町のお医者さんだったし、実際に」
「それでね」
「そうだよね、まあ僕は怖がられなかったらいいよ」 
 本当にこのことは切実です、先生にとっては。
「注射で」
「しないといけないしね、注射は」
「病気にならない為にも」
「だから先生にしてもね」
「義務みたいなものだね」
「お仕事だけれどね」
 義務と言えば義務になるというのです、お医者さんとしての。
「だからしているよ、自衛隊でも注射をすることは多いしね」
「軍隊で注射はね」
「もう欠かせないですよね」
 今度は王子とトミーが言いました。
「予防接種は」
「学校以上にですよね」
「多いね」
「そうですよね」
「うん、そうだよ」
 実際にとです、先生も二人に答えます。
「集団生活だし何かと色々な場所に行くこともあるからね」
「だから予防接種もしていて」
「そこはしっかりしていますね」
「そうだよ」
 まさにというのです。
「軍隊についてはね」
「日本では自衛隊だけれど」
「自衛隊もそこは同じですね」
「予防接種は徹底している」
「そうですね」
「そうなんだ、むしろね」
 ここで先生がお話する自衛隊の予防接種はといいますと。
「世界でもかなりそういうのがしっかりしているかもね」
「世界の軍隊の中でも」
「予防接種がですか」
「衛生管理が徹底しているから」
 自衛隊はというのです
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