暁 〜小説投稿サイト〜
探し求めてエデンの檻
3-2話
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して、息も物凄く荒れてる…無我夢中《むがむちゅう》ながらもすんげぇ怖かったし、今のはかなりヤバかった。

 草と木の枝が舞い散る中、オレはCAを呼びかけた。

「おい、大丈夫か!?」
「うっ…うっ、うあぁあ〜……」

 よほど怖い思いをしたのか、一回りも年下なオレの前で泣き出し始めた。
 いきなり大人の女性が目の前で泣かれるとかなり困る所だが……忘れてはいけない。

 振り返れば―――嘴《くちばし》が迫ってきた。

「いっ!!?」

 ゴオォォン―――!

 轟音を立てて、傍にあった木が揺れた。
 頭を沈めて咄嗟に避けていたから間一髪だったが……代わりに犠牲となった木の…表面が割れて嘴《くちばし》が食い込んでいた。

 圧倒的な破壊力を見せつけた怪鳥《チョコボ》はギョロリ、と細い瞳孔をこちらに向けてきた。
 その剥き出しの敵意が…殺意が……怖くて堪らない……!

「お、おい逃げんぞ! 立て!!」

 もはや泣き喚かせる余裕なんかありはしない。
 涙目で顔をクシャクシャにさせたCAを強引に立たせて、今すぐにでもここから逃げなければならなかった。

「ムッ…ムリ……た、立てな、ぃ……」
「(オイオイ、勘弁してくれよっ…!)あーっ、くそっ…!!」

 もはや、しのごの言ってられなかった。
 完全にお荷物状態なCAの体を肩に担いで逃げる事にした。

「あぁっ!」

 バレー部所属だから一応体力がある方だが、女性一人を抱えるというのにはかなりの負担だった。
 しかし、もはや投げ出す事は出来なかった。
 そうなればもう死に物狂いで走る以外に選択肢はない。

「はぁ、はぁ…はっ…!!」

 木の表面に嘴《くちばし》が食い込んでいた怪鳥《チョコボ》は、抜くのに手間取っているのかわずかに時間が出来ていた。

 逃げる足先は真理谷の方。
 するとそこには、片足を引き摺って何とか走ろうとする真理谷がいた。

「バカめ…死んだな仙石………って!? せ、仙石!? こっちに来るんじゃない!!」
「うっせぇーーー! なんだよ、走れんじゃねーかテメェー!!」
「ま、巻き添えにするなー!!」

 今更そんな事言っても遅い。
 今は方向を変えるより足を揃えてでも、一秒でも前へと走るため一緒になって死に物狂いになって走る。

 コアァアァァァア―――!!


 咆哮《ほうこう》のような怪音。

「あ…あぁ…う、後ろ……ッ!」

 肩に担がれたCAの竦んだ声と恐ろしい鳴き声に誘われて後ろを振り返る。
 だがそれよりも前に、オレと真理谷の間に大きな影が割り込んできた。

 あっと言う間の一瞬。
 わずか数秒でも距離は開いたはずだったのに…死に物狂いで走って突き放したのに、怪
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