マブラヴ
1067話
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だけどな。
特に今回やってきた技術者の中にはロイドの姿もあるし。
基本的には軽い性格のロイドだが、自分の仕事……より正確には趣味でもある技術に関する事になると、途端に厳しい態度になる。
もっとも、趣味だからこそ態度が厳しくなると言われれば、納得するしかないんだが。
その辺の手綱に関しては、セシルに頑張って貰うのを期待するしかないだろう。
「それで、リニアガン・タンクの方の運用に関しては戦車の運用をそのまま応用出来るのですが、ガン・ルゥが……あの大きさの機動兵器はこの世界で殆ど発展してこなかった為にどうしても未発達の部分が多いので」
「なるほど。そういう意味でなら私も力になれる……と言いたいところなのだが、な」
プロミネンス計画の話題から、今では純粋な数では戦術機やリニアガン・タンクよりも多くなったガン・ルゥの話題へと話が移り、その運用に関しての話題となる。
だが、その話題を向けられたコーネリアは小さく苦笑を浮かべて首を横に振る。
「コーネリア殿? その、何か言ってはいけないことでも?」
そう尋ねるのは30代程の少将の男。
ちなみに敬称が殿なのは、俺達シャドウミラーには基本的に階級がないからだ。敢えて挙げるとすれば、俺の代表か? 勿論レモンやコーネリアの様にそれぞれの班を率いているという意味では立場の違いってのはあるんだが。
ともあれ、このままコーネリアに相手をさせるのもどうかと判断したので、口を挟む。
「悪いな、この世界に輸出している兵器は俺達シャドウミラーでは殆ど使われていないんだ」
「アクセル代表。しかし、コーネリア殿はガン・ルゥ発祥の地でもある……何と言いましたか。ギアス世界という場所の出身なのでは?」
へぇ、一介の少将にしてはそれなりに調べているようだな。
いや、そもそも俺達の相手をするように命じられていたんだからこそ、その辺の前知識は持っておくようにしたのか。
だが……特定の者達以外はシャドウミラーとの行き来が出来ない現状、どうしてもその知識には限界がある。
例えば、コーネリアがギアス世界出身なのは事実だが、ガン・ルゥの運用にも詳しいと思っているところか。
少将の言葉に首を振ってから口を開く。
「確かにコーネリアはギアス世界出身だが、コーネリアのいた国で使われていたKMFにガン・ルゥはなかったんだよ。こう言ってはなんだが、ガン・ルゥというのはKMFの中でも生産性を最重要視して作られた機体だし」
「……生産性を、ですか? それにしては随分と高性能ですが」
「まぁ、そもそも技術的なレベルが違うからな。どうしてもその辺の認識に違いは出てくる」
ぶっちゃけ、俺がこの世界にやって来た時の戦術機は、動きの硬直とかがあったのもあって、色々な面で酷かった。
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