バーサーカー差し替え編
フランドール・D・A・B・H・ヴィクトリアの場合
Prolog
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――
「…俺の敵だ!」
「承知した」
―――敵である。と、自身のサーヴァント――バーサーカーに言い切った。
「か、雁夜! 貴様…ッ!!」
いつの間にか、バーサーカーの手に長槍が握られていた。そしてその穂先を臓硯に向け、声を発した。
「突き殺せ、蛇紅羅=v
バーサーカーがそう言うや否や、バーサーカーが手にしていた槍の先端が触手のように分裂し、臓硯に襲い掛かった。
―――が、しかし、だ。
「クカカ。その程度で、儂を殺せるとでも思ったのか?」
槍が通過した部分に穴を開けながらも、間桐 臓硯は死ななかった。当然と言えば当然である。何故なら、この妖怪翁。人の肉体を既に捨てているのである。魂を蟲に移し、使い魔の蟲で自身の写したる分身を作っているのである。
現に、今雁夜達の前に居るのも、只の蟲の集合体である。本体は、間桐邸の何処か別の場所に居る。
「だ、ダメだ! 普通の攻撃じゃその妖怪ジジイは殺せない!」
「ふん。そんな事は分かっている。奴を殺すのは簡単だ。眼には眼を、歯には歯を、蟲には虫だ。翔甲虫=A跳甲虫=A甲虫=A飛甲虫=A毒針たち=v
フランが魔力を放出すると、その放出された魔力から無数の蟲が象られ、彼方此方へと散っていった。
「どうせ、ココに居るのは分身体か何かなのだろう? で、本体は別の場所に居る、と。ならば探し出して潰すのみだ」
――ギャアアアアアアアアァァァァァァァァ!!
バーサーカーが無数の虫を放って十数秒後、地下の蟲蔵に間桐臓硯の悲鳴が響いた。どうやら、バーサーカーの放った虫が間桐臓硯の本体の蟲を無力化したらしい。
「さあ、死にかけ――否さ、マスター。コレにて蟲駆除は完了した。コレから貴様は――ム」
バーサーカーの視線の先で、バーサーカーのマスターたる間桐雁夜は、意識を失い、蟲蔵の冷たい床に倒れ臥していた。
恐らく、というか間違いなく、バーサーカーが変に眷獣なんか召喚したせいで魔力不足に陥ったのであろう。
「ふむ。ほぼ私のせいと言ったところか。このまま死なれるのも後味が悪い。……仕方ない。喜べ名も知らぬ死にかけよ。私の第七肋骨をくれてやる。コレで一先ず死ぬ事はあるまい
では、施術開始」
バーサーカーはそう言うと、何処からともなくメスを取り出し、雁夜に麻酔を打って上着を脱がし、自身も上着を脱いでそれぞれの胸にメスを突き刺した。
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