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流転の防人
第4章「出撃、Xシリーズ」
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第4話「出撃、Xシリーズ」


アルゼナル周辺海域・自走浮きドッグ「雷光」

アルゼナルとの共闘を決意した長曽我部の命令を受けたゴジラ・コマンド本隊は第1特殊戦術飛行隊の出撃態勢に入り、「極光」の姉妹船「雷光」の船内では試製V/STOLメーサー攻撃機MBF―X4機で編成される第1特殊戦術飛行隊第4小隊が出撃態勢を整えていた。
「それにしても、皆テンション高いわね」
小隊長機のタンデム式コクピットの後席(操縦席)で最終チェックを行っていた第4小隊長、天龍寺陽華(てんりゅうじはるか)一等陸尉は出撃前の緊張感を微塵も感じさせない口調で呟き、前席(ガナー席)に座るガナーの天龍寺雪菜(てんりゅうじゆきな・旧姓・光彩こうさい)二等陸尉は手早く最終チェックを行いながら口を開いた。
「そりゃそうでしょ、美少女に協力出来るんですから、陽華さんだって、そうでしょ」
「あれ、ユッキーもしかして嫉妬してくれてるの、大丈夫だよ、今のあたしはユッキー一筋だからさ」
「……知りません」
陽華の返した言葉を受けた雪菜は暫し口ごもった後に素っ気ない口調でそれに応じ、陽華は一瞬頬を緩めたが直ぐに表情を引き締めながら言葉を続けた。
「……まあ、テンション高いのはいいけど、今回の敵は結構やりにくいよね、ラドン並みにドデカイ奴は兎も角、あのちっさいドラゴン連中はあたし等の仮想敵とは特性が異なるもんね」
「……ええ、この出撃命令、どう思います陽華さん?」
陽華の呟きを受けた雪菜は真剣な口調で問い掛け、それを受けた陽華は最終チェックを終えた後に静かに言葉を続けた。
「……まあ、もっちーが特性の違いに気付いて無い訳無いし、だとしたらあたし等第4小隊の任務はメーサー射撃による遠距離火力支援になるわね、そしてスーパーX隊は火力支援に加えて強固な装甲も利用した直接火力支援って所かしら、ゆっきー最終チェックは終わった?」
「……完了しました、何時でもいけます」
陽華が雪菜の言葉に応じつつ問い掛けると雪菜は静かな口調でチェックが完了した事を告げ、それを受けた陽華はコクピットの外にいる整備員に向けてサムズアップで準備が完了した事を伝えながら無線のスイッチを入れた。
「各機こちらD(デルタ)1、出撃態勢完了したならば直ちに報告せよ、送レ」
「D1こちらD2、出撃準備完了、送レ」
「D1こちらD3、出撃準備完了、送レ」
「D1こちらD4、出撃準備完了、送レ」
陽華の通信に対して3機のMBF―Xから次々に出撃準備が完了した事が告げられ、それを受けた陽華は一拍の間を置いた後に口を開いた。
「D1、了解、ブリッジに連絡して直ちに発進に入る、カワイコちゃんの前だからって妙なテンションになって突っ走るんじゃないわよ、終ワリ」
「D2、了解しました、終ワリ」
「D3、了解しました、我
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