暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
現実世界
第150話 記念パーティ開催
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整理し、極めて巨大なプログラムを小規模なサーバでも稼働できるように、圧縮しただけにとどまらず、その上で走るゲームコンポーネントの開発支援環境をもパッケージングした。

 その事をエギルから聞いたリュウキは、思わず絶句した様だ。

 権利を完全にフリーにして提供したそれ。全てに特許を取り、それなりな方法で販売・運営したら、7,8代は遊んで暮らせるだけの収入が貰えるであろう程の富を得る代物だと。

 だが、それは様々な企業を相手にして仕事を進めてきた《RYUKI》からのコメントである。

 ……本来の彼、隼人としての感想は、『あの男なら、そうするだろう。生きていたとしても……きっと』と言っていた。

 彼が長年夢想してきた異世界へと行きたい、あの城へと飛び立ちたいと言う夢。それが具現化したのがこの世界の種子。《真なる異世界》を求め続ける果てがない夢想。

 これは一個人が、自分達だけが、独占するものじゃないだろう、と結論づけるのは遅くはなかった。仕事がおわったリュウキの片手間とエギルによって、《世界の種子(ザ・シード)》を、全世界のあちこちのサーバにアップロードし、個人企業にかかわらず、誰にでも落とせる出来る様に完全解放したのだ。

 そのおかげで、死に絶える筈だったALO(アルヴヘイム・オンライン)
 レクトこそ、救えたが、社会的批判が渦巻くVRMMOを救ったのは、ALOのプレイヤーでもあった幾つかのベンチャー企業の関係者達だった。

 安全性については、細心の注意を払う……と決まり文句に近いものだったが、それについては、システム自体には問題無い。彼が解析、確認をしたからだ。

 唯一茅場に対抗出来るであろうと、SAO期間中でも、探しに探されていた男の解析も終わり、その決まり文句に説得力が大幅に加わった。

 そして、何よりも決め手だったのが、ALOユーザーがゲームを辞めたのは全体の1割にも満たなかったと言う事が大きい。人々が求め続ける限り、世界は広がり、続いていくのだ。

 正直、この種がどこまで芽吹いて、新たな種を風に乗せて飛ばしていくのか、広がっていくのかは、誰にもわからなかった。

 利用方は、ゲームと言う娯楽に収まりきるものじゃない。

 教育、コミュニケーション、観光等、新たな世界が日々広がっていくのだ。

 そして、広がり続ける世界の中で、既に芽吹いていた新たな胎動。それも刺激を受け、生まれつつあった。

 彼女が手掛けたもの……、医療関係に。




 シンカーは、まるで空を眺めている。このダイシーカフェの天井を透き通り、空の彼方を見上げているかの様に、上を見つめた後。

「私達は、多分今、新しい世界の創世に立ち会ってるのでしょう。その世界を作るのにはもう、MMO
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