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ソードアート・オンライン〜Another story〜
現実世界
第150話 記念パーティ開催
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少なくて……、それに今のMMO状況じゃ、攻略データとかニュースとかは、無意味になりつつありますしね」
「無限に広がりゆく世界。……一個人、人間が手がけるのは流石に手に余りますからね」
「だな。まさに宇宙誕生の混沌だよ。自然界のそれに対したら人間はちっぽけだって思える程に」
キリトとリュウキも頷きながらそう言う。そして、リュウキはグラスの中身を飲み干すと、エギルに聞いた。
「エギル。《種》の方はどうだ? オレの方は今色々と手一杯だから、見れていないんだが」
リュウキの問いにエギルはニヤっと笑った。……正直、あくどい。と思っても仕方ない。リュウキはどうとでもない事だけど、キリトは 子供がみたら泣いてしまうんじゃないか?と思ってしまっていた。
「その笑みから察するに、結構な数が動かしてるんだな?」
キリトもそのあくど……っとと、エギルの意味深な笑みを見てそう聞いた。エギルは、笑みの後に頷く。
「その通りだ。すげぇもんさ。今、ミラーサーバがおよそ50、ダウンロード総数は10万、実際に稼動してる大規模サーバが300って所かな」
それは、あの世界での茅場の意識。
茅場晶彦の思考模倣プログラムから託された《世界の種子》の事だ。あの巨大なファイルは、キリトのローカルエリアからメモリチップに落とされた。本来は、この手においてはプロであるリュウキに頼もうとしたのだが、復帰したばかりの身もあり、私事の仕事もありだった為、エギルに委託をしたのだ。
あの男の種を発芽させる為に出来る事は全てするつもりだった。
リュウキも手がけている物が一段落つけば、必ず協力する、と言う事だった。正直、閉じ込められた全員が、茅場に、アインクラッドに、憎しみの感情は存在していただろう。当然だ。かの世界で、心を通わせた人たちを何人も殺したのだから。そして、恐怖の果てに命を落とした人たちも確実にいる以上、茅場を許してはならない。
だが、そんな巨大な憎悪の中でも……、黒く塗りつぶされた憎しみの思考の中でも、きらりと光る物があるのは事実だった。
生と死が存在するからこそ、あの城は真の異世界となった。真の異世界だったからこそ、真の信頼が出来た。現実の世界では決してできなかったものが出来た。
……愛すると言う感情を知れて、そして生まれた。
その感情が大部分を占めたからこそ、芽吹いたものが何を生むのかを、種子から何が芽吹くのかを見届けようと考えた。それは、2人とも一致した事だった。
世界の種子
(
ザ・シード
)
の正体。
それは、茅場が開発したフルダイブ・システムによる全感覚VR環境を動かすための代物、一連のプログラムパッケージだった。あの世界を制御していた《カーディナル》を
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