第2章 反逆の少女たち
第11話 カスタムの魔女
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「なぁ、この依頼、受けさせてもらうよ」
「わかった、受理しとく。……だが、気をつけろよ? ユーリ」
「ああ」
依頼書を手に持ちユーリはそう言った。冷静さを欠いて仕事が出来る程、この世界は甘くは無い。だが、ユーリにとっては、愚問だという事はキースは良くわかっている。
「さて……、ん?」
ユーリは、ギルドから出て行こうとした時。丁度誰かがギルドに入ってきていた。
「……お? ユーリじゃないか。これから仕事なのか?」
こちらに気がつき、手を挙げたのは顔見知りの男だ。このギルドでは有名な男の1人だ。
「お疲れさん。ラーク。ん? ノアは一緒じゃないのか?」
ユーリも受け答えするが、いつも2人組であるノアがいない事に気がついてそう聞いていた。
《ラーク&ノア》はこのギルドのエースと言っていい存在だ。常にパーティを組んでいる2人組だから気になったのだろう。
「ああ。もうこれから仕事に行く所だからな。ノアは仕度を整えに一度、ホームに戻ってる。後で合流していくつもりさ」
「成程、そう言うことか、それは残念だ。……こっちの仕事 あれだったら手伝ってもらおうと思ったんだがな」
「あー悪いな。これから討伐依頼だから、場所もここから遠いし、結構時間がかかるぜ? 待ってててくれるか?」
「ん。待っている時間の間に、終わってしまうよ。次の機会にするか。ノアにもよろしくと伝えてくれ」
ユーリは、そう言うと手を挙げた。それは決して虚勢でもなければ力の過信でもない。絶対的な自信を持っているから言える事だ。
「おう! ユーリも気をつけろよ」
「ああ。そっちもな」
ユーリとラークが互いの拳を当てながら言う姿は絵になっている。ギルドのエース2人の絵だ。写真でもとっときゃ、ブロマイドとして……っとキースは思ったが直ぐにやめた。
……撮ってもどーせ、燃やされるからだ。
「はぁ、キースの旦那。また、カメラなんか手に持って。また、壊されちゃいますよ? そいつも安くないんだから」
「ははは……だから、事前に止めたじゃねーか。シャッターは切ってねぇって」
キースは手を挙げながらそう言う。ハイニはラークにお茶を出していたが、ラークがここに寄ったのは忘れ物をとりに着ただけとの事で直ぐに出ていったのだ。
「……それにしても」
ラークは今回の依頼。ユーリが受注した依頼内容に目を移した。その仕事の難易度がはっきりと判ったのだ。
「カスタムの町、そのものを封印した4人の魔女が相手なんて……、また、大変そうな依頼を受けて……」
「封印された町か。……まぁ ユーリなら大丈夫だろう。仮に、1人じゃ手に余ったとしても、その判断くらいは出来る男だ」
「……そうですね」
ハイニが心配する事
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