第2章 反逆の少女たち
第11話 カスタムの魔女
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まだ未知数。その上最低でも町を沈める事が出来る事が解った。その時点で十分に脅威だ。そんな魔法使いと戦わなければならない。前回の誘拐事件は別として(良家の娘だった為の金額。だが、蓋を開けてみたら結局は割に合わない。)も、安すぎると言うのが第一印象。この案件は、個人の依頼ではなく町名義での依頼だ。これだけ安い報酬を提示したと言う噂でも流れてしまえば、カスタムの評判は落ちてしまうだろう。それと同時にこの依頼をそんな安値で受けたとなれば……、所属ギルドにとってもマイナスになる。
一時の判断ミスで、双方不易となってしまうのだ。
「状況から考えたら、少し安すぎますね。現在の町の事を考えれば、仕方ない。とも言えない事もないですが、安く見積もっても最低限ラインが+10,000GOLDが妥当でしょう。自分としては問題ありませんが、でなければ、うちのギルドとカスタムの双方の評価が落ちてしまう可能性があります」
「う……」
ガイゼルの表情を見るに、本人も考えていた事なのだろう。だが、町の今後の復旧を最優先で考えてしまったゆえのものだった。だが、復旧させる為には、彼女達の排除が不可欠だ。それが出来なければ、復旧も何も出来ないのだから。
「冒険者にも色んな者がおりますが、大多数は生活を守る為に行動している者が殆どです。それを考えれば、受諾してくれる冒険者が極端に減ると考えられます。正義感のみで、請け負ってくれる者がいれば話は別ですが……、その手の冒険者は私は知りませんね。……結論から申し上げるに、少しでも早く解決させた方が結果的に最低限の出費で解決できると思いますね」
「はい。……申し訳有りません。町を優先するあまり、冒険者達の事を軽く見てしまっていたようです。成功の報酬は言い値どおりの30,000とさせて頂きます。ギルドの方へも訂正連絡をしておきます。それならば他の冒険者達も来ていただけるかと思いますので」
「了解しました。……正式に、ギルドメンバーの一員として、依頼を受けさせていただきます」
ガイゼルは頭を下げた。どうやら、考えたことは間違いないだろう。
そして、ユーリ自身が個人的に頼まれたものであればその額でも問題なく引き受けている。……が、ギルドに所属して仕事をする以上は考えて仕事をしなければならないだろう。
そして、部屋を出て行く時、確認する事があった。それは、早い者勝ちのシステムにしていると言う事の件だ。
「ああ。先ほど、町長さんは冒険者達が次々と来てくれると言いましたが、その彼らは無駄足に終わります」
「えっ! な、何故でしょうか?」
「……この1件。オレが終わらせるので」
決して自信過剰なのではないのは、何故か初めてあった自分達でも解る。……それは絶対的な自信の表れなのだと言う事も何故か解ったのだ。安
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