最終回
未来(あす)に向かって 前編
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こんなときまで商売はしないでください…」
「何を言うリンドウ君。わしゃ店長じゃ。何時なんどきも店の事を考えねばならんじゃろう」
「言ってることは立派ですが、せめてそれを普段から行ってください」
ヨシナがため息を吐きながら言うも、どうやら言っても無駄だと理解したのかすぐさま電卓を取り出してなにやら計算をしている。……店の経費の計算だなきっと…。
「あ、握手してもらってもいいッスか!? 」
「ん?ええで、ほら」
「か、感動ッス!あのクラタ カオリと握手してもらえるなんて! 」
「な、なんか照れてまうわ…」
店の隅の方では、クラタの前にシライ、ニシヤマ、ミズノが並んで握手をしていた。アイドルの何かの行列か何かか?
「お祭り騒ぎだね……」
「まあいいではないか。ほら、キハラも食べるといい」
「あははは…」
「俺にはねぇのかよチビッ子!? 」
「誰がチビッ子だ! 」
あっちはあっちで食べながら騒いでおり、オノはミサカからの膝蹴りをくらっていた。
「コムカイ君。これ買ってくれないですか? 」
「何で俺なんだよ!?そこはサオトメに頼め! 」
「だって今サオトメ君は忙しそうですから」
「なっ…!?おいサオトメ!何とかしてくれ! 」
……………俺は何も見てないし聞いていない。そう。決してコムカイからのヘルプサインが届けられたとしても、俺は知らん。
「ヒナタ!イガラシ!シノザキ!お前達もこっちに来いよ!なっ、リンドウ? 」
「……はぁ…これでまた店の経費が…」
「大丈夫か? 」
「そこは精神力で何とかしてみよう! 」
「何とかなるかボケ」
三年生組はあちらで親睦会をしており、なにやら受験の事やら就職の事やらとブラックの話をしている。
「ユウキ君も来てくれたんだね」
「お前が誘ってきたんだろう」
「そういえばそうだね」
「……ところで後ろにいる奴には気づいているのか? 」
「へっ?……うわっミサキ!? 」
「…こんにちは…」
「ちょっと、驚かさないでよ…」
「怒った……? 」
「いや怒ってはないけどさ。なんか心臓に悪いです」
「…よかった…」
「それって何に対してなのですか!? 」
「お似合いだなお前ら」
「君もいきなり何を言っているのかねユウキ君よ? 」
「事実を言っただけだ」
「…ありがとうございます…」
「ええ!? 」
どうやら、トウイはあの二人にはどうも頭が上がらないのかからかわれている。俺から見たらざまあみろと思うだろ。いや、思っている。
「リンヤ!それちょうだい! 」
「え〜。自分で取ってよジュンイチ」
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