序章 May―踊り始める現在
Collision, Who will dance?
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」
シャルルの話す声がどんどん小さくなる。
シャルルの説明が正しければ、それは普通学園で発せられるものではない。
そうなると何か問題が起こっているということ。
「そのCallを出してるISってどこか分かるか?」
「こっちの方だよ」
「第3アリーナの方か……。急ごうシャルル」
「うん」
◇
(セシリアside)
「鈴さん!」
インターセプターを投擲しワイヤーブレードを切断した後、ビット2機を鈴さんの脇に挟ませ移動させる。
「1回下がってください」
『バカ、アンタの装備じゃ』
「大丈夫です」
鈴さんと入れ替わるようにボーデゥィッヒさんに接近する。
『ふん。遠距離のブルーティアーズが接近戦など』
勿論、近接武器がインターセプターしかない私が接近戦をするのは無理があるし、したくもない。
彼女のワイヤーブレードを上へ回転しながら回避しつつ散弾型のスターライトで攻撃をする。
『コンフリクトか。だが、このレーゲンには効かん』
ボーデゥィッヒさんは16個もあるワイヤーブレードを12個わたくしに回し捕らえようとしていた。
通常のスターライト、更にビットを展開し彼女に応戦する。
とにかく、負けることだけはできない。
神経を集中させ光弾でワイヤーブレードを撃ち抜き、レールカノンの軌道を自分から逸らす。
駆け引きについに彼女はAICを2面展開してわたくしの光弾とビットの動きを止めた。
「止まりましたわね」
『お前もな』
「えぇ。私だけが」
彼女の言葉に細く微笑む。
確かに、私はビットを操作しながら別の行動することは殆どできない。
けれど、わたくしは一人じゃない。
彼女の後ろには最大出力の龍砲を構えた鈴さんがいた。
2門の龍砲の砲撃により辺り一帯が煙に覆われた。
「鈴さん、大丈夫ですか?」
「何とかね。全く、アンタも無茶するわね」
「苦情は後で。これなら――」
言葉は途中で止まる。
霧が晴れ、そこに佇んでいるのはあれだけの攻撃を受けながらもほぼ無傷の彼女だった。
『終わりか? ならば――私の番だ』
◇
(一夏side)
アリーナにたどり着いた俺達が見たのは模擬戦なんかではなかった。
ワイヤーブレードで拘束するだけならまだいい。
だが、ひたすら殴った後にそのワイヤーブレードで自分の足元に引きずり戻すその様は暴力と言っていい。
「おい!やめろラウラ!」
まずい。ブルーティアーズもEmergency Callを発するようになった。
鈴の甲龍もデッドラインに入っている。
このままISが解ければ二人に命が危ない。
「来い百式!」
零落白夜を発動しアリーナの
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