序章 May―踊り始める現在
Collision, Who will dance?
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しに貴様でも倒す、それだけだ。
訓練機に劣る貴様が腕試しになるかは分からんがな」
彼女は卑下するような眼差しで私を見ていた。
「その腕試しの先には優さんがいるのでしょうか?
もしそうなら貴女は優さんに勝つことはありません。
貴女と優さんでは持っている力が違います」
「どうだか。教官の存在を消そうとしたヤツなどクズ以外の何者でもない。
そんなものに力について説かれる筋合いはない」
「……貴女が優さんと何があってそう言うのか分かりません。
ですが、優さんは素敵な方です。
少なくとも、ただ力を振り回すだけの貴女と比べては失礼なくらい」
目の前の彼女の話が本当なら彼は力がどのようなものか知っている。
持ち過ぎること、それが何を及ぼすのか。
だから力を持ったことで傲慢になることはない。
そんな彼を非難することは誰もできないはず。
「どうやら口で言っても分からないようだな」
「えぇ。力が全てだと思う貴女に賛同する気はありません」
お互いに装備の最終安全装置を外す。
警告――エネルギー反応有り
警告とは裏腹に何も見えないが、それらが地面に当たったことで何なのか理解した。
ラウラさんはそれを手を出すことで防ぐがさらに武器が投擲されたために回避行動を取る。
「まったく。見てれば人は叩くし他人をクズ呼ばわり。もう少しまともなことは出来ないのかしら」
「鈴さん」
彼女は投擲していた双天牙月を再展開して肩にかけながらすでに戦闘体勢の龍砲を彼女に向けていた。
「この戦い。混ぜさせてもらうわよ。
良いでしょうジャガイモウサギ?
どうせ私も訓練機に劣る人なんだから」
挑発するような言葉と皮肉が出てくる。
彼女も優さんの1面を知っている。
彼女なりに優さんを認めていることがわかった。
「ふん、好きにするといい。
貴様もあのクズを擁護するというなら叩き潰してくれる」
ボーデヴィッヒさんはわずかに両手を広げ自分に向けて振る。
「気を付けなさいよ。さっき衝撃砲を止めたアレ、AICよ」
「分かってますわ」
―AIC
日本語では慣性停止能力と言う。
恐らく鈴さんの衝撃砲と同じようにエネルギー制御によって対象の動きを止めれるのでしょう。捕まった後にレールカノンで撃たれたら即死でしょうね。
それだけは避けたいところ。
「とっとと来い」
「ええ!」
「上等ですわ!」
◇
(一夏side―校舎内)
ピピィ、ピピィ、ピピィ―――
「おぉなんだ?ISが信号をキャッチ?」
「これはEmergency Callだね。ISがエネルギー的に、またはシステムに問題がある時、他のISにその危険を伝えるシステムなんだけど……
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