暁 〜小説投稿サイト〜
闇を祓う者〜他人の恋愛見てニヤニヤし隊〜
原作開始
クラス代表決定戦
特訓パートって描かれないこと多いよね、なんでだろ?
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ぇ一夏ぁ! 乱取りじゃねえよ、ISへの応用のためだっつってんだろうが! なんで『尾蹴(びしゅう)』使ってんだ!」
「やっべ、忘れてた……」
「バッカ野郎!」

 それを気に彼方が攻勢へと転じる。
 上段への拳から、足払いをしたかと思えばその流れから一夏が使ったようにサマーソルトで尾蹴を放つ。一夏はそれを、防ぎ、躱し、龍舞で受け流し、カウンターで龍鳴(りゅうめい)で喉元を狙う。
 しかし彼方はそれを受け止め、合気道の要領で床に叩きつけようとする。一夏は倒される流れで体勢を立て直し着地する。
 だが、彼方はそれを狙っていた。彼方は一夏の運動神経の良さを信じていた。一夏であればこの状態であろうと立て直すだろうと。そして立て直した後の隙を狙っていた。
 ……だが、それは一夏も同じことだった。
 一夏の隙をついて放たれた渾身の虎咬(ここう)は一夏の尾閃によって止められていた。
 一夏の思考はこうだ。
 ここで龍鳴で喉元を狙えば、恐らく俺を投げ飛ばすだろう。でも多分俺は立て直して着地出来る。彼方のことだ、そこまで読んでその隙を狙ってくるんだろうな……龍舞は、無理だろうな。んじゃ、相殺するしかないか……出来るかな。
 受け止めた後の2人の立ち位置は最初に戻っていた。

「ふっ、うらぁ!」
「どうした一夏。段々息が切れてきてるぞ? もうギブアップするか?」
「冗談キツいぜ。お前に奥義使わせるまで諦めてたまるか」
「なるほど。じゃあ見せてやるよ」

 そういうと彼方は置いてあった竹刀を手に取ると、ずっと発動していた『甲化』を解いた。

「一夏いいか、迎え撃とうと思うなよ? 威力を殺すことに全力を捧げろ。出なきゃ……」

 死ぬぞ?
 と彼方は告げると同時に竹刀を肩に担いだ。その担がれた竹刀を中心として大気が渦巻き始めた。
 一夏は彼方の先程の言葉とその現象を目にすると、即座に『甲化』を発動し、五感を最大レベルにまで研ぎ澄ませた。

「行くぞ一夏、『青龍の逆鱗』」

 肩に担いだいた竹刀を振り下ろした。それと同時に斬撃が一夏を襲った。それを正面から受けた一夏は膝から崩れ落ちた。最初に使った虎撃よりも確実に威力があるにも関わらずだ。
 一夏の顔には尋常ではない程の冷や汗が浮かんでいた。

「なんだよ今の……斬撃が4つ同時に……」
「4つじゃない。2つ同時を二回タイムラグを限りなく0でやってるんだ(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)
「どういうことだ?」
「どう説明したらいいか……そうだ、『燕返し』って技は知ってるか?」
「ああ」

 『燕返し』、剣豪佐々木小次郎が生み出した秘剣である。素早い燕を捉えるために三方向からの斬撃を一度に放つ。これについてはFate/StayNight
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