―終局―
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エクゾディアを揃える算段だ。セットモンスターが一枚、リバースカードが二枚と、あれらがもしも一枚一枚エクゾディアパーツを揃えるカードなら、俺はこの時点で敗北が決定する。……そうならないところを見るに、そうではないらしいが。
「《サイバー・ブレイダー》でセットモンスターに攻撃! グリッサード・スラッシュ!」
今はそのセットモンスターを攻撃するしかない。《サイバー・ブレイダー》の二撃目はまたもあっさり決まり、いとも簡単に壁モンスターを破壊する。
「セットモンスターは《冥界の使者》。このカードが破壊された時、デッキからお互いにレベル3以下の通常モンスターを手札に加える。僕は《封印されし右腕》を」
「俺は《チューン・ウォリアー》を……カードを一枚伏せてターン終了」
《サイバー・ブレイダー》が破壊したカードは《冥界の使者》。お互いにレベル3以下の通常モンスターを手札に加える、というサーチする効果を持っており、アモンはもちろんエクゾディアパーツを。俺はチューナーモンスターである《チューン・ウォリアー》を手札に加えた。そしてそれ以上のことをすることはなく、こちらもカードを一枚伏せたのみで、ターンを終了する。
「僕のターン、ドロー……何を考えている?」
アモンがドローするとともに、こちらへの鋭い眼光を伴って問いかけてくる。エクゾディアのような特殊勝利デッキを相手にする際は、速攻が最も有効かつ勝てる確率が高い手段。……にもかかわらず、《サイバー・ブレイダー》を融合召喚したのみで、とりたてて動きのない俺に対し、アモンが探るような視線を向けてきていた。
「……まあいい。神の前では無力だ。リバースカード、《ブレイク・ザ・シール》を発動!」
アモンのフィールドに伏せられていた、二枚のリバースカードがそのかけ声とともに同時に発動する。どちらのカードも同名の《ブレイク・ザ・シール》。その効果は……
「《ブレイク・ザ・シール》をフィールドから二枚墓地に送ることで、デッキからエクゾディアパーツを手札に加える」
……エクゾディアパーツ専用のサーチカード。その効果は永続罠という特性上やや遅いものの、エクゾディアパーツを指定してサーチする、という特性だけでその短所を補って余りある。
そしてこれで、四枚のエクゾディアパーツがアモンの手札に加えられた。一枚ずつしかデッキに投入出来ない、というエクゾディアの特性から、サーチ以外でアモンの手札に加えられていないのは……不幸中の幸いといっていいのか。
アモンの手札は五枚であり、そのうちの四枚はエクゾディアパーツ。そして残る一枚は不明だが、恐らくはさらに行動する為の布石のカード。このタイミングだ――と、俺は遂に動きだす。
「伏せてあった速攻魔法《手札断殺》を発動!」
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