心を閉ざす少年
闇の一部
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コンコンとドアを叩く。
ここは彼方の部屋の扉の前、そこには不安そうな簪の姿があった。
{・・・こないだから彼方の様子が、変・・・}
簪も、少しずつ異変に気づいていた。
最近の彼方の様子がおかしい・・・
{織斑君とは仲が良かったはずなのに・・・どうして?それに他の人達にも冷たくなったし・・・}
そう思ってドアノブに手を伸ばす。
・・・普段なら防犯で絶対に鍵のかかっているその扉は、開いていた。
明らかにおかしいと思った簪は声を掛ける。
「か、彼方?入るよ・・・?」
ドアを開けるとベットで自分の姉、更識楯無が寝ている姿と、壁に寄りかかってうなされている彼方が居た。
彼女は姉のことなど気にせず、彼方に近寄った。
「彼方・・・!?」
悪夢でも見ているのだろうか?汗まみれで、涙まで流している。
「・・・・・・・・ころして・・・しまえ・・・・殺すんだ・・・・あいつを殺せば・・・・全てが・・・・・・」
「!!」
簪は更識家として『死』に関連する言葉の重さを分かっていた。
普段引きこもっているが、その言葉についてはこの学園の中では分かっている方だった。
だから、
だからこそ、
こう言った。
「彼方も苦しいんだね・・・」
だからこそ、
彼方を無言で優しく抱きしめた・・・
彼方の目から流れる涙はいつの間にか止まり、その顔は安堵しているようにも見えた。
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次の日
彼方は気づいてないが、すれ違った簪は若干顔が赤かった。
〜場所・第三アリーナ〜
爆音が鳴り響き、煙から出てくるセシリアと鈴はボロボロになっていた。
見るに耐えなくなった一夏はシールドを零落白夜で切り裂こうとするが・・・
「い、一夏!あれっ!!」
アリーナの中央には何時の間にか彼方が佇んでいた・・・何も装備せずに
しかし、その口はニタ〜と狂気の笑顔を浮かべていた。
その笑顔はラウラに向かっていた。
「!!・・・・・・・・う、うわああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」
一瞬で青ざめ、レールカノンを乱射するラウラだが、もう遅い。
「アハハ・・・・アハハハハハハハハハハハハ!!!!!!!!」
ラウラは内心、かなり焦っているが、冷静になり、ラウラは射撃を繰り返すが軽々と避けられた。
そして、距離が零になり、彼方はラウラのシュヴァルツェア・レーゲンのレールカノンの一部に触れた・・・
殴るでもなく、蹴るでもなく・・・
・・・・・・そう、触れただけ
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