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ソードアート・オンライン〜Another story〜
現実世界
第149話 毎日が勉強
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るまでに時間を要し、帰ってきて大分時間もたったというのに、何度聞いても嬉しくて、涙が出そうになるんだ。
「う、うんっ。私も隼人君が一番だからね……」
きゅっと隼人の身体に手を回し、抱きついた。
だが、それも一瞬。ここは学校なんだ。公私混合は良くない事だし、何よりも恥ずかしい。寄り添う位は、まだ良いんだけど……流石に抱き合っているのをみられるのは、抵抗があるから。街中で、堂々とらぶらぶしている人達(中でも上級者)は凄いなぁ、と思ってしまう程だ。
「ん……」
隼人は、おでこをつけたままニコリと笑った。
ここで、少し学校の事を考えた。この場所に纏めて生還者達をカウンセリングする事は大切な事だ。
だが、それだけで足りる物、だろうか?とも思える。特に犯罪者であれば尚更だ。なぜなら、あの世界での出来事を全てなかったことにしようというのは無理な話だ。現実に起こった出来事なのだから。
彼等が奪った命は、この世界でも生きてはいないし、……自分が奪った命もこの世界で脈打つことはないんだから。後悔は……無いときっぱり言えば嘘になるだろう。
だけど、今……目の前の人を守れたんだから。彼女が、仲間の皆が無事に帰って来れたんだから。だから、彼の心は少しだけ、軽くなっているんだ。命の重さが軽いわけはないけれど、それでも……皆がいるから。
「隼人くん?」
「ん?」
「知ってる……?お姉ちゃん達と一緒に食べる時も、ここで食べる時も……よく見られてたりしてるって事」
「……え?」
思わずスットンキョーな声を上げてしまう隼人。随分と珍しい事だが、隼人にも羞恥心は勿論ある。
……見られてしまえば当然恥ずかしい。
「ここは……入口が向こう側に向いてるから……、こそっ、と入ってきたってなかなか判んないし……、中庭は、カフェテリアから丸見えだし……」
「……それは マズイ。困る……」
隼人は慌てて、頭を離した。
気配を探る……っと思ったが、生憎この世界では、索敵スキルなんて便利な代物は存在しない。あの世界で、殆どコンプリートした所で、現実世界ではまるで意味を成さないのだ。
「もー、だから私は、直ぐに、顔 離したのに〜、隼人君はず〜っとくっつけてるんだからぁ」
「あ……う……」
「うっかりし過ぎだよ? 私だって恥ずかしいんだからねっ! だから、今日のごはん、抜きっ!」
「うぇぇ!! そ、それは勘弁してくれ……。毎日の楽しみが……」
隼人が慌てて必死に謝ること数秒。
玲奈自身も恥ずかしさよりも、嬉しさの方が大きい為、直ぐに笑い、バスケットを取り出した。
丸いキッチンペーパーの包をひとつ取り出して、隼人に差し出す。そこに入っているのはサンドイッチ。包を丁寧に除けると、待ってました。
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