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ソードアート・オンライン〜Another story〜
現実世界
第149話 毎日が勉強
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ざいます。……和人君は大丈夫ですか? 怪我をしているんですが……」
「あの子はここで待ってて、と伝えたんだけど、消えていて……。多分、結城さんの所に行ったんだと。直ぐにドクターをそちらへ向かわせるわ」
看護師はそう答えた。
どうやら、和人の傷の具合はあまり良くないらしい。確かに止血は出来ていた様だけど、赤く開いた頬の傷口の広さと、服についた出血の量を見て。
それを訊いた隼人は、首を少し振った。
「彼女の所に行ったのなら、……僕が、見てきます。何かあれば直ぐにナースコール・ボタンも押します。……それに和人も自己管理は出来ると思います。だから、少しの間だけ、ほんの少しの間だけで、良いです。……2人きりにさせて上げてください。……お願いします」
そう言って頭を下げた。
彼女と彼が再会している事を考えたら……、少しの間だけでも2人きりにさせてあげたい。隼人はそう思ったのだ。怪我した事も心配だったけれど、それでも。
看護師も、少し難しい顔をしていた。
医療に携わる者として、看破出来ないとも思えたが……、毎日の様にここへ足を運んでいる彼の姿も知っている。……定期検診で各病室を回っている時の彼と彼女の事も見ている。
狂おしい程までに、彼女の事を想う姿を見ている。あの年頃の男の子が出来る様な表情じゃない、とも思った程だ。
「……何かあったら、直ぐに呼ぶ事。……それと何十分も待たないわよ。彼女の事もあるし。あまり待てない、それで構わないかしら?」
その言葉を聞いて、隼人は頷いた。それだけでも有難かったから。
「君は何処も怪我してないの?」
「……はい、大丈夫です」
「そう、良かった。……あとで色々と聞く事があると思うから、少し待っていてもらえる?」
「……判りました」
隼人は頷き、看護師は離れていった。まだ、色々と仕事が入っている様だ。明日奈が戻ってきた、という事は、全国でまだ閉じ込められていた他の約300人も目覚めたのだ。その知らせが一斉に各病院に通達され、慌ただしくなっているのだ。
だけど、隼人も和人同様に、ここで待つつもりは無かった。
どうしても、会いたい人がいるから。和人が明日奈にどうしても会いたかった事と同様に、隼人にも会いたい人がいるから。
だから、隼人は、ナース・ステーションを後に、歩き出そうとしたその時、だった。
不意に、足が動かなくなった。
意識が、目の前の通路の先、その視線にだけ集中した。
非常灯だけしか付いていない暗闇なのに、その輪郭だけははっきりと見える。
美しい栗色の髪。
美しい榛色の瞳も、見えた。……見えた気がした。
足が、廊下に張り付き本当に動かせない。金縛り、と言う表現が正しいだろ
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