暁 〜小説投稿サイト〜
普通だった少年の憑依&転移転生物語
【ソードアート・オンライン】編
093 彼らから見た主人公
[1/4]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
SIDE 升田 真人

「えっほ、えっほ、えっほ」

両手足に、各5キロずつの(おもり)をバンドで装着し、規則性を持たせた呼吸リズムで鍛練がてらお使いに奔走する(よわい)13になった──つまりこの世界に転生して8年の歳月が経過したこの頃。

<(くくく、久々に精進しているではないか、相棒)>

「(……神器(セイクリッド・ギア)≠ェ使えれば、もっと効率的に鍛練出来るんだがな…)」

この世界に転生して以来、“赤龍皇帝の双籠手(ブーステッド・ディバイディング・ツインギア)”だけではなく、“絶霧(ディメンション・ロスト)”はうんともすんとも言わなくなっている。……スキル等の使用が出来るのは不幸中の幸いだった。

……だがしかし、“魔獣想像(アナイアレイション・メーカー)”──に似たナニか≠ヘ使えるのである。……それがまた俺の疑問に拍車を掛けていた。


(……神器(セイクリッド・ギア)≠ノ関するシステムに不調が有ったか? ……いや、そもそもここは【駒王(くおう)町】なんて無いから【ハイスクールD×D】の世界ですらないか)

この世界≠ナは神器(セイクリッド・ギア)≠竄轣A天使や悪魔の話は文献(さわり)程度でしか見ないし、少なくとも俺の探知範囲>氛沐シ径1キロの範囲内には異常≠フ[い]の字すら見受けられない。

もちろん、犯罪等は耳に入ってきていて生命の──あるいは被害者の貞操的な危機に見てみぬフリを決め込むのは寝覚めが悪いので、救助に入る事は屡々(しばしば)有ったりする。

閑話休題。

(いや、そもそも──なんでハルケギニアや幻想郷≠ナ神器(セイクリッド・ギア)≠ェ使えたんだ?)

「……あー、判らん。カットだカット」

こうして懊悩(おうのう)とした日々を過ごすのだった。

SIDE END

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

SIDE ???

――「はっ! ……せいっ!」

黄昏(たそがれ)時。研究に行き詰まり、人通りの少なくなっている堤防を歩いているとバシンッ! バシッ!≠ニ気持ちの良くすらある空を切る音が聞こえてきた。音の聞こえてくる方向には、(なにがし)かと戦っている──様に見える中学生くらいの少年が居た。

(……ほぅ…)

私はそちら≠フ方には明るく無いが、俗に云う中二病≠フ様なものかと思って観察していたが、その少年の動きは明らかに違っていた。その少年は明らかに誰か≠ニ戦っていた。

……私は武道≠ネどには──多少の知識はあれど、そこまでは明るくはない。しかし、私には少年と戦っている誰か≠──(いささ)か矛盾した表現だが、(しっか)りと幻視≠キる事が出来た。


[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ