第2章「鉄壁」
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れを確認した藤田はスーパーX3を操りながら長曽我部に報告を行った。「長曽我部二佐第一中隊と思われる機体群を確認しました、ナナ、確認出来る?」
藤田の言葉を受けた永倉はモニターを確認し、最大望遠でサリア達の姿を確認して報告を行った。
「サリアさん達を確認しました」
「よし、藤田、現在の距離を保ちつつ、第一中隊と平行して飛行、情報収集に当たるぞ」
「了解(ラジャー)現在の距離を保ちつつ第一中隊と平行に飛行します」
長曽我部の命令を受けた藤田は復唱しながらスーパーX3を第一中隊と平行する形で飛行させ、永倉はレーダーとモニター類を使用して第一中隊と周囲の状況を確認した。
「この部隊、相当手練れが揃ってますよ、なかなか根性の座った編隊を組んでいます、ただし、最後方の3機は動きがぎこちない、新人(ターキー)若しくは経験の浅いパイロットですね、たぶんココさんとミランダさんはここにいますね」
「新人(ターキー)若しくは経験の浅いパイロット……か」
永倉の報告を受けた長曽我部は緊張していたココとミランダの事を思い出しながら永倉の報告の中にあった一句を反芻し、その後に難しい顔付きになりながら言葉を続けた。
「……概して初陣の時は大事をやらかす事が往々にしてある、何事もなければ良いがな」
長曽我部がそう呟いた瞬間、まるでその言葉が聞こえたかの様に第一中隊の一機が編隊から離脱し、レーダーとモニターでそれを確認した永倉は緊迫した面持ちになりながら長曽我部に報告を送った。
「長曽我部二佐第一中隊から突然一機が離脱しました、編隊から遠ざかっています!!更にその一機を追う様にしてもう一機が離脱……あれはサリアさん!?」
永倉が報告していると離脱した一機を追う様にサリア機が編隊を離脱し、それれも併せた報告を受けた長曽我部は厳しい顔付きになりながら口を開いた。
「その離脱が何らかの戦術機動であれ可能性はあるか?」
「あり得ません、何らかの戦術機動であれば少なくとも対抗勢力を確認してから行う筈ですからこのタイミングで行う筈がありません、それに離脱を開始したのは最後方の機体の一機でサリアさんはその後に離脱を開始しました、訓練飛行ならとにかく実戦中の戦術機動を経験の浅い者が一番最初に行うとは考えられません」
長曽我部の問い掛けを受けた永倉がそう答えながらレーダーとモニターを注視しているとココ機までもが離脱した二機を追い掛け始め、それを確認した永倉は顔をしかめさせながらそれを報告した。
「長曽我部二佐新たに一機、ココさんの機体が編隊を離脱して二機を追い掛け始めました、最初に離脱した機体、何かやらかしてますよ、これは」
「不味いですね、フォーメーションが崩れてる、こんな時に対抗勢力と遭遇したら」
永倉の報告を聞きながら操縦
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