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流転の防人
第2章「鉄壁」
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ルゼナル、パラメイル第一中隊副隊長のサリア、接近中の部隊を指揮しています」
長曽我部の通信に対して接近中の機体群の指揮官、サリアからの返信が送られ長曽我部はそれに対する返信を送った。
「自分は日本陸上自衛隊の特殊戦術機動集団ゴジラ・コマンド隊長の長曽我部基久二等陸佐です、先ずは貴軍の警戒システムに無用の混乱を生じさせ、貴隊の発進を招いた事を陳謝致します」
「……は、はい」
長曽我部が名乗りの後に続けた陳謝の言葉を受けたサリアからは戸惑いを含んだ様子の返信がもたらされ、それを受けた長曽我部は一拍の間を置いた後に更に通信を続けた。
「しかしながら自分達は貴軍に敵対する意思はありません、また、現在自分達は極めて特異的な状況下にあり、情報収集や補給等が必要な状態であります、その為、貴軍の基地若しくは上級司令部との接触を図りたいのですが検討願います」
「……貴官の要請、承りました、少々お待ち下さい」
長曽我部の通信を受けたサリアはそこで一度言葉を区切り、隊内通信でヴィヴィアンとエルシャを呼び出した。
「……エルシャ、ヴィヴィアン、どう思う?」
「……いいんじゃなーい、何か敵じゃなさそうだし」
「話を聞く限り穏便に事を済ませたいみたいだし、大丈夫じゃないかしら」
サリアの問い掛けを受けたヴィヴィアンとエルシャは異口同音に返答し、それを受けたサリアはアルゼナルの司令室を呼び出した。
「……アルゼナル、先方との交信はそちらも確認していると思いますがどうしますか?」
「……先方の要請を受諾しよう、先方にアルゼナルへと向かってもらう様伝えてくれ」
「……了解しました」
サリアの通信に対してジルからの返信が送られ、それを受けたサリアはほんの一瞬表情を緩めたが直ぐに表情を引き締めながらスーパーX3に通信を送った。
「お待たせしました、長曽我部二等陸佐、そちらの要請を受諾します、あたし達の発進した基地、アルゼナルに向かって下さい」
「感謝します、直ちに部隊をアルゼナルに向けて前進させます、ある程度近付いた所で一度停止し、自分を含めた幹部を一度アルゼナルへ向かわせてそちらとの会談を希望したいので検討願います」
「了解しました、この交信は司令室でも確認していますから移動中に返事が来ると思います」
長曽我部からの返信を受けたサリアが交渉が思いの外順調に進んだ事に安堵の表情を浮かべながら応答しているとヴィヴィアンがゆっくりと前進を始め、スーパーX3の近くまで移動すると笑顔で手を振りながら通信を始めた。
「やっほー、長曽我部、あたしヴィヴィアン、宜しくねー、ねえねえ、この面白そうな機体何て名前なの?」
「こら、ヴィヴィアン、何してるのよ!!」
「ハハハ、構いませんよサリアさん、初めましてヴィヴィ
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