トワノクウ
最終夜 永遠の空(七)
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「かつて姉さんにこうできていたら、何かが変わったんだろうか」
「梵天さん――」
もしこうしていたら。
その問いは神にもどうにもできないと、答えた彼こそが、最もその問いに囚われていた。
「変わりませんよ」
だからくうは、出来のいい生徒として、かつて梵天が教えてくれた通りに答えた。
「神様にだって変えられません。だからね、そーゆーのは考えなくていいんですよ」
「――、そうか。考えてもしょうがないのか」
くうは答えず、梵天の背中に腕を回し返した。
やがて彼らはどちらともなく離れた。
「やるよ」
「お願いします」
梵天が左腕をくうの胸に伸ばす。彼の左目の下と瞼には咒字が浮かび上がっている。ちゃんとやってくれるらしい。
くうは胸を張り、受け入れる態勢を取った。
梵天の手が、くうの胸に、入り込んで――――
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