九話
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らないですが、このままだと危ないですね。」
「??・・なぜそうだと言い切れる?」
「あいつこの一週間打ち合って来たんですがケアレスミスを起こす前触れに左手を閉じたり開いたりしてるんですよ。それでいつも隙ができる。」
「ほう・・一夏(あいつ)をよく見てるんだな」
「まず相手の挙動からどんな事をするのか測るのは何事にでも大切な事なんで。」
相手がどんな行動するかは社会に生きるための必要なスキルだ。前世で痛いほど感じたことだがこれで相手の心境、立場などが大体計れるし、何より自分に余裕が持てる。
そんな事をふと思ったまま、一夏たちを見ていると、やはり嫌な事が的中した。
セシリアのビット、対象を複数の機械で攻撃する手動型、を一夏が全て破壊して、セシリアに近づくが、セシリアはまだ一体ビットを隠していてそれに気づいた一夏は避けようとするが動き出している自分の体を止める事が出来る筈も無く、真正面からミサイルを受けてしまっていた。
「「一夏っ!」」
俺と箒はほとんど同時に声をあげてしまった。だが、爆発の黒煙が晴れたとき、モニターを見守ってきた俺達は一夏の姿に思わず安堵の表情がでた。
「ーふん。機体に救われたな。馬鹿者め」
「本当だよ、まったくハラハラさせやがって」
一夏のISはさっきまでの練習機のような形とは違って、独特でスッキリとした、滑らかな曲線と、シャープなラインが特徴のISに変わっていた。
「さっきまで一次形態だから実体ダメージが消えているんだろう」
「そうなんですかー・・・ってシールドエネルギーもう無いのに零落白夜の効果使ったらー」
と俺が言い放ったと同時に試合終了のブザーが鳴り響いた。
試合はセシリアの勝負だった。
がセシリアは納得しない、腑に落ちない、と言う顔をしていた。
「よくもまあ、持ち上げてくれたものだ。それでこの結果か、大馬鹿者」
「まあまあ、初めて起動したにしては一夏は頑張ったしそれ位にしてあげては?
「まあこれで、武器の特性を考えずに使うとどうなるか身をもってわかっただろう。明日からは訓練に励め。暇があればISを起動しろ。いいな」
「・・・はい」
一夏はがっくりとしていたが、山田先生に持たされた凄い分厚い辞典5冊分くらいの本を持たされてほぼ死にかけていた。精神的に。
そんなこんなで寮へ向かっていたいつもの三人だが、
「・・・今、私の事を馬鹿にしたか?」
「してナい」
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