とある父さんのDVD
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そう。思い返せば、田中が悪かった。
田中が父親の部屋に入らなければ。田中は怖い思いをしなかった。
コレは、ある夏の昼下がりだっただろうか。
田中と二人はいつもどおり三人で仲良く(?)遊んでいた。
「マジでやめよ。田中。おい!」
「まぁまぁ!怖くないから!いざとなったら、俺に助けを求めていいんだぜ。子羊ちゃん。」
空気が凍ったのは間違い無く田中のせい。
そして西内は田中のDVDをチラッと見た。
「いざとなったらね…」
「TUNDERE!!」
※百合ではありません。
「まぁ…パッケージに書いてあるのはいたって普通の文章だし。『今夜。貴方を恐怖のどん底につき落とす!!』今夜じゃないし、昼だし」
「いいから見ようよー」
楽しみにしている田中と小田。
その二人とは違う。どこか不安そうな表情を見せる西内。
田中は、無理するなよ。違うの見るか?
と気を使ったが西内は、せっかく田中が持ってきたDVDだし…と見ることにした。
『私たちは。何故笑っていられたんだろう。知らなかったんだ。あそこで、あんなことがおきてるなんて。』
『END』
「終わるなよ!何があったんだよ!教えろよ!」
そういうと、田中は乱暴にDVDを取り出し、ケースに入れて。
ケースごと投げてしまった。
DVDはどこか悲しげだった。
ホントウノキョウフハ?
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