マブラヴ
1065話
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にくいだろう。
そもそも意思のない存在に効果がない以上、何をしているのかを知る事が出来たらそれはそれで凄いが。
「ええ。ちょっとアクセルはんに用がありましてな。時間、構いまへんか?」
「交渉の方が終わるまでは俺も暇だしな。別に構わないさ」
「ありがとうございます。ほな、これどうぞ。この炎天下の中、外にいては喉が渇きますやろ? それに熱中症とかになったら大変やし」
差し出されたのは冷たいお茶の入ったペットボトル。
……京都なんだから、出来ればこういうのではなく普通に淹れたお茶を飲みたかったと思うのは俺だけじゃない筈だ。
それに混沌精霊である以上、熱中症とかはないんだけどな。
まぁ、飲めば普通に飲めるし、味も分かるから構わないんだけど。
天ヶ崎から手渡されたペットボトルの蓋を開け、そこに口を付けて一気に飲む。
そんな俺に対し、何故か呆れた様な表情を浮かべている天ヶ崎。
「どうしたんだ?」
「いや。どうしたも何も……ウチとアクセルはんは敵対していた関係なんやで? それなのにウチが渡した飲み物をそないあっさりと飲んで……」
「何を呆れているのかと思えば……まぁ、そんな事をするような奴には見えないしな」
正確には、今の俺には毒の類は通常の毒であれば殆ど効果はないし、魔力とかを使った毒でも俺の身体をどうにかするには余程に強力なものでなければなならないんだが。
それをわざわざ口にする必要もないだろう。
「それに……もしそんな真似をした場合、それは関西呪術協会そのものが俺に対して敵対行動をとったと見なす。そうなれば、俺がいるのは敵の中枢という事になり……さて、どんな行動を取るかな。色々と愉快な出来事にはなると思うが」
ニヤリとした笑みを浮かべると、意味ありげに微笑んでいた天ヶ崎の頬が引き攣る。
そして、慌てて手を振る。
「冗談やんか、冗談。勿論ウチらにアクセルはんをどうにかする気なんぞ最初からあらしまへん。折角シャドウミラーとの取引で色々と利益を得られそうやのに、そないな真似なんかしまへんよ」
「だろうな」
既に天ヶ崎が俺に対する敵意がないのは承知している。そもそも、そうでなければ詠春が腹心として側に置いたりはしないだろう。
……その割には、交渉の席にはつかないでここにいるようだが。
「それで、本当の用件は?」
「……小太郎の様子を聞こうと思ったんやけど」
ああ、何をしにきたかと思ったらそれが理由か。
いやまぁ、分からないでもない。何だかんだと小太郎と天ヶ崎はそれなりに仲が良かったようだし。
月詠に関しても色々と思っていたようだし……ん? じゃあ、フェイトの方はどう思っているんだ? まぁ、フェイトにしろ小太郎にしろ……
「普通に元気よく動き回っ
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