マブラヴ
1065話
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食事で嬉しいのを隠していないし、桜咲の方が少し緊張しているか?
その辺は組織内の事を考えれば不思議でもないんだろうが。
「そうですか、良かった。お寿司の方は沢山用意してありますので、お腹いっぱい食べて下さい。それとアクセル代表はお酒の方は……」
「結構です」
俺が何かを言うよりも前に、俺の右隣に座っている円が真っ先にそう口にする。
左隣に座っているあやかの方も、無言で頷きそれに同意していた。
いや、酒に弱い上に、酔った時にどうなるのかを知っているんなら当然だとも思うが、お前達が実際に俺が酔っているところを見た訳じゃ……
そう思ったが、確か以前レモンから俺が酔っ払った為にゲートを操作してマクロス世界に転移した時の映像を見せたとか何とか聞いた話を思い出す。
なるほど、あの映像を見ているならそういう行動に出るのも分かるか。それに、レモン達から俺が酒を飲まないように言われているんだろう。
実際単純に味覚の問題なのか、俺は酒を飲んでも、とてもではないが美味いとは思えない。
ムウ辺りなんかは、最初はそうでも飲み続けていればそのうち美味く感じるようになるって言うが……わざわざ不味いものを無理に飲み続けて美味く感じるようになるまで待たなくても、純粋に今現在美味いと感じられるものが多くあるんだから、そこまで無理をする必要もない。
まぁ、そもそも酒を美味いと感じられるようになるまでに俺が周囲に与える被害を思えば、シャドウミラーとしても……いや、シャドウミラーだからこそ、それを許容出来ないのかもしれないが。
そんな風に考えつつ、詠春の言葉に首を横に振る。
「この2人が言っているように、俺は酒を好まないんだ。味覚がお子様なせいか、酒を美味いと感じられなくてな」
俺の言葉を聞いた詠春が、訝しげな表情を浮かべる。
「アクセル代表の味覚がお子様、ですか? その、昨夜食べた京料理とかは大人が喜ぶようなものだったのですが……」
「そう言えばそうか。ただ、俺の場合はああいう料理以外にもハンバーグとかパスタとか、フライとか、ミートボールとか、そういうのも好きなんだよな」
ただ詠春の考えも分からないではない。京料理の中でも有名な湯葉とかは、普通なら子供が喜ぶような料理ではないだろう。
「そう、ですか。まぁ、お嫌いだと言っているのに無理は出来ませんか。ただ、お酒は駄目でもこのお寿司は美味しく食べられるのでしょう?」
その言葉に、超包子で働いている関係で俺の食事量を知っている神楽坂があっちゃーとばかりに額に手を置く。
ふふっ、詠春。……寿司の貯蔵は十分か!?
こうして、その日の夕食は身内同士ということで非常に賑やかなものとなった。
……尚、最初は俺の食う量に驚きつつも笑みを浮かべていた詠春だった
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