第156話 張允
[9/9]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
。皆張允の傷を見て動揺しているようだった。
正宗は皆が退出するのを確認すると張允の切り取られた鼻の切断面の近くに手をかざした。すると彼の手が金色に輝き始め、張允の失った鼻が逆再生のようにゆっくり復元していった。
「張允、目を開けてみろ。もう傷は治ったぞ」
正宗は優しい笑みで張允を見つめた。張允は恐る恐る両目を開いた。そして自分の鼻があった場所に手をやる。すると彼女は復元した鼻を何度も触りはじめた。彼女の表情は歓喜すると同時に信じられないという様子だった。しばらくして張允は正宗に視線向けた。その両目は正宗を畏敬の対象として見ていた。
「劉車騎将軍、貴方様は一体?」
「何者でも良いではないか? 困っている者を見過ごせないだけだ」
正宗は張允の肩に手をやり優しく微笑んだ。張允の?が薄い桜に染まった。
張允は正宗に全てを話した。彼女の鼻を切り落とした者が蔡瑁であることも。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ