第1章「発進」
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部は左側の機長席へと腰を降ろしながら藤田と永倉に声をかけた。
「発進準備、完了次第報告」
「「了解(ラジャー)」」
長曽我部の言葉を受けた藤田と永倉は即座に言葉を返し、先頭の操縦手席に腰を降ろした藤田はモニター類を確認して整備隊の退去が完了しているのを確認した後にエンジンを始動した。
藤田の操作を受けたスーパーX3はメインエンジンを始動させ、猛然と吠えるエンジンの轟音が広大なドッグ区画全体に木霊した。
右側の通信・分析員席に座った永倉はエンジン始動によって可動した各種センサー類を手早くチェックして行き、異常が無い事を確認した後に長曽我部に向けて報告を行った。
「各種センサー類異常ありません」
「機体、エンジン、共に異常無し、何時でもいけます」
永倉に続いて藤田からも異常が無い事が告げられ、それを受けた長曽我部は指揮統制システムを確認して衛星通信システムが使用不能である事を確認した後にブリッジに連絡を送った。
「極光、こちらゴジラ・コマンドA(アルファー)、発進準備完了、やはり衛星通信システムは使用不能だ指揮統制はバクアップの通常無線を利用して行う、接近中のアンノウンに動きは無いか、送レ」
「ゴジラ・コマンドA、こちら極光、アンノウンは依然として此方に向けて接近中です、このままの進路だと約15分程で接触します、現在、アンノウン及び運用司令部との交信をはかる為通信中ですが未だに応答はありません、指揮統制の件は了解しました、送レ」
長曽我部が通信を送るとブリッジから接近するアンノウンの現状が報告され、それを受けた長曽我部は一拍の間を置いた後に通信を再開した。
「A、了解した、直ちに発進し接近中のアンノウンとの接触を図る、上部ハッチ開放してカタパルトをセットしろ、終ワリ」
「極光、了解です、ハッチ開放、カタパルトをセットします、終ワリ」
長曽我部の通信を受けたブリッジは即座に返信を返し、それから数拍の間を置いた後にスーパーX3の頭上の天井がゆっくりとスライドし始めた。
天井が開き切るとスーパーX3の頭上に星の瞬く夜空が現れ、続いてスーパーX3を乗せた床がモーターの駆動音を響かせながら斜めにせり上がり始めた。
せり上がる床はスーパーX3が45度程上向きになった所で停止し、続いて床に収納されていたリニアカタパルトが伸びてセッティングを完了した。
「極光こちらゴジラ・コマンドA、只今より発進する返信不要、終ワリ」
リニアカタパルトのセッティングが完了したのを確認した長曽我部はブリッジへと通信を送り、その後に静かに前方を見据えながら命令を下した。
「スーパーX3、テイク・オフ」
「了解(ラジャー)スーパーX3、テイク・オフ」
長曽我部の命令を受けた藤
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