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流転の防人
第1章「発進」
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接触兼偵察隊、その存在は遭遇した光の渦による混乱状況収拾に努めていたゴジラ・コマンド側にも正体不明のアンノウン(国籍不明機)として確認され、長曽我部は接近してくるアンノウンの一団を前に決断を迫られていた。
「IFF(敵味方識別装置)に反応無し、高度1200にて此方に向けて接近中、か」
「恐らくスクランブル(緊急発進)して来たんでしょうね」
長曽我部が接近中のアンノウンの状態を確認していると羽島が厳しい表情を浮かべながら口を開き、長曽我部は頷く事で応じた後に言葉を続けた。
「問題は接近しているのがどう言う連中かだが、こればっかりは接触してみるまでは分からんな」
「……出ますか?」
長曽我部の言葉を受けた羽島は表情を引き締めながら問い掛け、それを受けた長曽我部は頷いた後に言葉を重ねた。
「スーパーX3を出す、羽島お前は第1特殊戦術飛行隊主力と共にスクランブル態勢で待機してくれ」
「了」
長曽我部の指示を受けた羽島は小さく頷きながら返答し、それを受けた長曽我部は頷いた後に後方に控えるパイロットスーツ姿の二人の女性自衛官(スーパーX3運用の為航空自衛隊より派遣)に向けて口を開いた。
「藤田、永倉、頼んだぞ」
「「了解です」」
長曽我部の言葉を受けた二人の女性自衛官、藤田梨々香(ふじたりりか)一等空尉と永倉奈々美(ながくらななみ)二等空尉は歯切れ良い口調で応じながら敬礼し、それを確認した長曽我部は答礼する事で応じた後に二人を促してブリッジを後にした。
ブリッジを出た三人はそのまま極光の船内へと歩を進めドッグ区画への入口へと到着し、長曽我部は入口にかけられていたロックを指紋、声紋、虹彩の複合認識システムを利用して解除した後にドアを開いて藤田と永倉を従えてドッグ区画へと足を踏み入れた。
長曽我部達が足を踏み入れたドッグ区画ではツナギ服を来た整備員達が厳つくずんぐりとした印象を受ける大型のデルタ可変翼機、特殊飛行要塞スーパーX3の最終調整作業を行っており、長曽我部が作業を監督している整備班長の所に向かうと整備班長は敬礼した後に口を開いた。
「最終調整作業は間も無く完了します、冷凍弾及び超低温レーザーの燃料は定数の50%を搭載し、カドミウム弾については未搭載です」
長曽我部が整備班長の言葉に頷いていると整備員が最終調整作業が終了した事を告げ、それを受けた整備班長はもう一度長曽我部達に敬礼した後に部下達と共にドッグ区画から退去を始めた。
「よし、行くぞ」
整備隊の退去開始を確認した長曽我部は藤田と永倉に声をかけながらスーパーX3目掛けて駆け出し、収納式のラダーを使ってスーパーX3の機内へと入った。
長曽我部達はラダーを収納した後にスーパーX3の三座式コクピットへと移動し、長曽我
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