第二十八話
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力値を上げるなんて魔法のようなことができるわけないでしょう? でも、まあもうすぐ満月だから……」
「満月だから? 」
俺は姫が言う満月が近いという意味に即座に反応した。満月に力が増すといえば狼男。ウェアウルフ、ルーガルーなどなど。しかしそれと王女がどういう関係にあるっていうんだ?
「私たち王族のバイオリズムの事を言っているのよ。私たちは満月をピークに、そして新月をボトムに能力値の上限が変化するわけ。それはどの生命体も同じでしょ? 生物は月の満ち欠けという自然の力に影響されているわけ。そして、もうすぐ満月が近いということは私の力も最大値まで引き上げられるということなの。それすなわち、私が使役する式鬼の能力も最大値になるということなの。前に戦った時以上に強い式鬼を使役できるし、数だって前より多く使える。それをうまく使えれば互角の状況を私たちに有利な方向へ持っていけるかもしれないわ。
それにシュウ、お前は私の下僕となっている。当然、主たる私の能力値が上がるということはお前の力も上がるということになるのよ」
つまり戦いが満月近辺になれば、戦闘能力がマックスに近い状態で迎えられるということなのか。
「今度の戦いが俺たちが勝利するチャンスになるということか」
「そう、そのとおり。寄生根は二人目の宿主を得て相当にパワーアップし、勝利を確信して襲ってくるだろう。その慢心の隙を突き勝利するのは私たちだということだ。今度の戦い、必ず私も一緒だ」
「もちろん」
俺は戦いに備えることになる。
「それと……」
王女は俺を見る。
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