トワノクウ
最終夜 永遠の空(六)
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星は次々と流れ始め、流星群となる。
ちょうど朽葉の近くにも流星は落ちた。
すると、地面から瘴気が浄化され、元のただの水に戻った。
朽葉たちの前だけではない。流星は次々と不忍池とその外縁に落ちては、瘴気に冒された水や土を浄化し、元あった姿へと還していく。
不忍池一帯の浄化が終わっても、流星群は止まらない。
今度の流星は、その場に立つ人と妖の全てに等しく降り注いだ。比喩でも何でもなく、星は真実胸に落ち、染みたのだ。
星を胸に受け止めた朽葉の中から、犬神の頸木を外そうとしていた穢れが消えた。
朽葉は胸に手を当てた。――あたたかかった。
(ああ。お前のしわざなんだな。鴇)
目尻に滲む涙もそのままに、朽葉は星降る夜空を見上げ、微笑んだ。
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