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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico31-B乙女の恋路を邪魔する奴は首チョンパ?
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私たちもこれから回るんだ。一緒して良い?」なんて悪魔の提案を、セレネとエオスがぶっ込んできた。

「そう言えば、俺が入院している時に何度か見舞いに来てくれたんだよな。その礼もしたいんだが・・・」

ルシルがチラッとわたしを横目で見た。そうだよ、今はわたしの誕生日プレゼント――デート中なんだよ。断って、断ってよ、断れ。

「セレネ、エオス、それにトリシュ。すまなーー」

だけどその願いも虚しく「決まり! 人生初の遊園地巡りへゴー♪」セレスとエオスが、ルシルの両手を取って歩きだした。

「・・・ごめんなさい、イリス。その、せっかくのデートでしたのに。セレネさんとエオスさんは必ず、私が引き離しますのでそれまで堪えてください」

トリシュが本当に申し訳ないって顔で謝ってくれた。トリシュはわたしの邪魔をするつもりはなかったみたい。それが判っただけでも「ううん。ありがと」良かった。そしてわたし達は、セレネとエオスの気の向くまま、ミラーハウスに入ることになった。屋内の通路が鏡で出来ているミラーハウス。1分おきにセレネ、エオス、ルシル、わたし、トリシュの順番で入ってく。

「あいたっ! あぅ〜、鼻打った〜」

ペタペタと鏡に触れてルートを探るんだけど、これがなかなかに難しい。床を見ても鏡に反射していてサッパリなのだ。トボトボ歩きながら「んもう〜。ルシルはどこなの〜?」ルシルの姿を捜す。そしてふと、鏡に映る自分の顔を見て「ひどい顔・・・」今にも泣きそうな顔してるよ、わたし。

「はぁ。トリシュ〜、出来れば早くお願いね〜」

わたしの後にミラーハウスに入ったトリシュに縋るしかないよ。溜息を何度も吐きながら進んでると「あっ、ルシル!」の姿を発見。ここがミラーハウスだっていうことを忘れて走ったその瞬間、「あ痛っ!?」顔面を鏡に強打。

「おうふ・・・!」

顔を両手で押さえてよろよろと後退する。2度も鼻を打ったことで鼻血が出てないかを鏡で見たその時、「なっ、はぁ!?」信じられない光景が目の前にあった。ルシルが、エオスと抱き合ってた。

「何しとんじゃぁぁぁぁーーーーっ!!」

走った。うん、わたしって学習能力の無いお馬鹿さん。目の前に在るからって言ってもここはミラーハウス。実際に目の前に居るわけじゃない。はーい、3度目の「みぎゃっ!?」鏡に激突。救いは、打ったのは鼻じゃなくて額だったこと。でもその衝撃は強くて、後ろに倒れ込んで尻もち。

「・・・う・・・ぅう・・・もう・・・やだ・・・」

泣けてきた。ていうか、涙が出た。さっきまではあんなに楽しかったのに、どうしてこうなっちゃうの。鏡に映るわたしの顔は、額も鼻も、目も赤くなってた。このまま蹲ってたいけど、他のお客さんも来るかもしれないから懸命に立ち上がって、鏡に手を付い
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