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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico31-B乙女の恋路を邪魔する奴は首チョンパ?
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「まず纏めておいた方が良かったみたいだな」
乱れ狂うように靡くわたしの後ろ髪をルシルは手櫛で一纏め。そして1房の後ろ髪を使って大本の後ろ髪を縛ってくれた。
「あ・・・ありがと、ルシル」
「どういたしまして」
ルシルに髪を結われた。そんな新しい素敵な思い出が出来た。ルンルン気分の中で、青く晴れ渡る空の中をグルグル回る。なかなかに気持ち良い。そうして2分くらいの空中散歩を楽しんで、空中ブランコから降りる。わたしはすぐさま次の空いてるアトラクションを探す。
「次は・・・コーヒーカップ!」
のんびり歩くルシルを急かすためにまた手を引っ張って走る。ルシルは「そう急がなくても良くないか?」って言うけど、「少しでも速く、数多いアトラクションを乗るなら、これくらいがいいよ!」そう答えた。時間を掛ければ掛けるほど混雑するだろうしね。
コーヒーカップ乗り場へと辿り着いて、「足元にお気を付け下さい」係の人の案内で、ティーカップ型の乗り物に搭乗。7つのカップ全てにお客さんが乗ったことでブザーが鳴る。そして回り始めるカップ。
「ルシル、ルシル! ハンドル回していい?」
カップ中央にあるハンドル。コレを回すことでカップ自体を速く回せるようになるからね。わたしはルシルからの返答より先に「やっぱ回す〜!」ギュイーンと回す。するとハンドルに連動してカップが高速で回転。
「やっふ〜〜〜♪」
「シャル! おい! 聴け、この馬鹿!」
「え〜、な〜に〜!?」
「速すぎだ! 他の客がドン引きしてる!」
高速で流れる周囲の景色。そんな中でもわたしの目は他のカップに乗ってるお客さんの表情を捉える。ドン引きって言うよりは「感心してるように見えるけど?」小さく拍手もしてるようだし、笑顔を向けてる子供も居る。ということは・・・
「(ひょっとして・・・)こわいの?」
ニヤニヤとルシルに訊いてみると、「俺が、なんだって?」この高速回転の遠心力の最中でも腕、足を組んだうえでわたしをジト目で見るルシル。わたしは「なんでもないです」小さく頭を下げながらもハンドルを回し続ける。空戦が出来る魔導師・騎士の三半規管ならこの程度の速さ、どうってこともないもんね。
「だから速いっつうに!」
「楽しまなきゃ損だっつうに!」
ルシルがガッとハンドルを鷲掴んで回転を妨害してきたけど、「何事にも全力ぅぅ!」わたしは負けじと回し続ける。その結果、「お降りの際も足元にお気を付けてください」コーヒーカップが止まるまでハンドルを回すか止めるかのちっちゃな争いは続いた。
「目、目が・・・ヤバい、すっごい回ってる、世界が回るぅ〜〜」
「だから回し過ぎって言ったろうが。ほら、掴まれ」
足元が覚束ない。まともに歩けないほどに
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