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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第34話:モブらはみんな生きている 三
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だけど、同僚さんの事よ」
「俺は違うけど、ドンはリュリュ様のファンだよ」

「なんだ……リュリュ様ファンだけど諦めてマオに乗り換えって事か」
「言い方が悪いな……現実を直視した行動と言ってやれよ」
どっちも同じだろうに……

「でもロバートは元々からリュリュ様ファンじゃないのよね。何で?」
「うん。俺も初めてリュリュ様を見た時は『可愛いな』って思ったよ。でも相手は王族だろ……俺とじゃ身分が違いすぎる。だから恋愛感情を持たずに眺める様にしたんだ」

「身分違いとか、そんな事意味ないでしょ……現にピピン大臣はオジロン大臣の娘さんと結婚されてるのよ。日常で接点が皆無なら解るけど、城の兵士をしてるんなら一縷の望みに賭けてみるモンじゃないの?」

「俺の趣味じゃないんだよ、あの(ひと)は」
「アンタの趣味って……何よ?」
私に告白したって事は、私はロバートの範疇内って事よね。気になるわぁ〜コイツの趣味。

「いや……リュリュ様は可愛いけどさぁ……言動がさぁ……馬鹿……だろ?」
突如辺りを警戒し、顔を近づけて小声で激白。
「ア、アンタ気を付けなさいよ。そんな事をリュリュ様ファンに聞かれたら殺されかねないわよ」
思わず私も小声で指摘。

「解ってるよ。だから小声で喋ってるんだろ」
「まぁそうよね……でもさ、もしリュリュ様から『ロバートさん大好きです。結婚して下さい?』って告られたら、如何する?」

「如何もこうも……俺は器用じゃ無いから土下座して許してもらう」
「はぁ? 答えになってないわよ。もうちょっと間を説明しなさいよ」
端折りすぎよ。

「だから、リュリュ様に告られても俺は気が無いから付き合えないの。でも只断ったってリュリュ様を傷付けてしまうだろ。そうしたらファン連中が殺気立つ。だから土下座して許してもらうんだよ……俺では貴女を幸せに出来ないし、俺も幸せになれないって」
確かにリュリュ様は優しい方だから、土下座までされたら諦める……かな?

「土下座ぐらいで諦めるかなぁ? そんな簡単だったら既にリュカ様への思いを諦めてると思うんだけど……」
「仕様がないだろ、それ以外にやりようが無いんだから! お前だって陛下から口説かれたら如何するんだ?」

「如何もしないよ。甘んじて身を委ねるよ……つか、身を委ねない女が居るものか!」
「委ねるんかい! そんなんだから出世出来ないんだろ」
「だろうね(笑) でも、もう大丈夫だよ。私には彼氏が居るから、リュカ様は口説かない……でしょ?」
「お、おう! 俺、彼氏」

言った私も恥ずかしくて悶えそうだが、言われたロバートは顔を真っ赤にしてモジモジしちゃってる。
も、可愛い!
明日から皆に自慢しよう。

「でもさぁ……リュリュ様もいい加減に身を固めて
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