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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第34話:モブらはみんな生きている 三
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は、今でも関係があるって事でしょ。そんな話は聞かないわね。ピエールさんやスノウさんとは毎晩頑張ってらっしゃるらしいけど……」

「周囲には秘密にしてるとか?」
「今更何を!? それに隠すつもりなら連れ帰らないでしょ」
「そっか……じゃぁ陛下が手を出されない理由って1つしか無いよなぁ」
「そんな理由ある?」

「あるよ。リュリュ様からの熱烈アタックに反応しない理由が」
血縁(子供)って事?」
「だとしたら納得出来るだろ。連れ帰って職を与えたのも、昔の結果に対して罪滅ぼし的な……」
「でも……それは有り得ないと思うわ」

「何で言い切れる?」
「まず、リュカ様はその手の事柄を隠したりしない。それに……」
「それに……何だ!?」
ロバートは私が言い切った事に不満なのか、かなり押し気味に理由を尋ねてくる。

「それに、彼女はウルフ君と同い年で17……いや18歳になったのかな? 兎も角ティミー殿下とは4つくらいしか離れてないわ」
「……それが何?」

「ちょっと……解らないの、本当に? 陛下はティミー殿下がお生まれになって直ぐ、8年間呪いで石になってたのよ!」
「そうか、17.8歳の子供なんて有り得ないのか!」

そう、リュカ様は8年間石になっていた。
グランバニアでは有名な事……でも、他所の国では知らない人が多数居る。
実際に以前、その事を知らないでリュカ様の子供を産んだと言ってきた詐欺師が居た。

当時ティミー殿下は16歳……その女詐欺師が連れてきた男の子は10歳。
お優しいリュカ様は、女詐欺師を強く罰したりはしなかったけど、謁見の間は爆笑に包まれたという。
グランバニアの笑い話として、以前先輩に聞かされた。

「う〜ん……じゃぁ何で彼女は大丈夫なんだ? 謎は深まるばかりだよ」
「優秀すぎるからじゃないの?」
「優秀すぎる?」
「うん。私も少しだけどマオの仕事ぶりを見た事があるんだけど……」

「その仕事ぶりが優秀すぎるのか? メイドの仕事で優秀すぎるって何?」
「おいおい、メイドの仕事だって大変なんだぞ。陛下達の日常生活を円滑に過ごして戴くのがメイドの仕事なんだ。掃除の仕方一つにだって気を遣うんだから」

「はぁ〜……なるほど。マオさんはそれらの仕事が他の追随を許さない程完璧だから、独身だけど上級メイドとして働けてるのか」
「だと思うわ。でなきゃ独身女をブレンダさんが上級メイドにする訳無いもん」

そうよ。お給料だって沢山貰えるんだから、そう簡単に上級メイドになんてなれる訳無い。
私だって上級メイドになりたいんだから……
まぁ能力的に無理そうだけどね。

「それにしても珍しいわね、この国の兵士なのにリュリュ様のファンじゃないなんて?」
「俺の事?」
「アンタもそう
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