三話、私の聖剣が奪われた瞬間
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
んせ六年も前だからな」
え、なにそのテキトー感。
一応、幼馴染みなんだよね。私はゼノヴィアのそのなんとういうか、ノー天気さにびっくりだよ!
しかも、真顔でそんなこと言うから、もっとびっくりよ。
まあ、今から六年前となるとゼノヴィアも9という歳だ。それに脳筋のゼノヴィアだし。
「………なにか私に失礼なことでも考えていないか?」
「ないない! そんなことないわよ! 」
「………ならいいのだが」
危ない危ない。
早く話変えないと。
私は状況を変えるために、ずっと立ちっぱなしだった私は、コトンとゼノヴィアの隣の椅子に座る。ちょっと立ちっぱなしはキツかったです。
「それでさ、ゼノヴィア。早速だけど、私の聖剣見てくれない?」
「お前の聖剣……か。そうだな、私も見てみたいと思っていたところだ」
「そうよね! そうよね! それにゼノヴィアに一番に見せたかったから、今日一番に貴女に会いにきたのよ」
やっぱり幼馴染みだし。この教会で一番仲が良い友人でもあるから、なんてそこまでは、少し恥ずかしくて言えなかったけど。
「はむはむ、で、その聖剣はどこにあるんだ?」
ゼノヴィアは、残った朝食であるパンを頬張り、私に問う。
うーん、私もそろそろお腹空いたなぁ。
「私の部屋っ! だからそれ食べ終わってからでいいから、あとで行きましょう!」
そうよ。危うく私の本来の目的を忘れることだったわ。ゼノヴィアの幼馴染みのデクタ君のせいでなんかおかしくなったけど。
ああ、早く私の聖剣を披露したいわ。
っとその前に祈ったほうが良いわよね。彼の無事を。なんか物騒だし。
きっと主もそうお考えだわ!
「ああ、主よ。彼の………デクタ・テインの無事が叶いますようどうかご加護を」
「いや、俺死んでないから」
「………ん?」
「あと、聖剣取りに行かなくていいですよ。先に謝っときます。あれ俺のものですので」
その声の主は男だった。ただし、声には幼さを感じる。
振り返れば、何故かこちらを嫌々そうに見る黒髪の少年がいて。
容貌は私たちと同じプロテスタントの服装をしていた。……が、おそらく私はずっとはてなマークだった。
突然声を掛けられて、ツッコミ、謝罪、挙げ句の果てには私の聖剣を「俺のだゾ」宣言。
きっと今の私はどう見てもやっぱりはてなマークだったに違いない。
対して、私の隣にいたゼノヴィアは何故か、動揺していた。
「えっと、お久しぶりです。ゼノヴィアさん」
「お前………」
私には、ゼノヴィアと謎の少年が何をしているのかなんて分からなかった。ただアイコンタクトしただけで声を交わさずに。
そんな独特の雰囲気が周りに伝播したのか、私たち以外にもいた教会内の神父
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ