マブラヴ
1064話
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呪術協会としての面子が思い切り潰された形だろう。
まぁ、表向きの組織ではない以上知らなかったと言われればそれまでなんだろうが。
ただ、やっぱり近衛にもちょっかいを出そうとしたのは色々な意味で不味かった。
「アクセル君、餡蜜が来ましたわよ? 電話の方は……」
「ん? ああ。悪い。電話はもう終わったよ」
あやかに呼ばれて席へと戻ると、確かにそこには人数分の餡蜜が並べられていた。
既に皆が食べ始めている中、俺もまた席に座る。
俺を入れて6人である為か、比較的大きなテーブルを用意して貰っていた。
「で、どうだったの? このかの家に電話したんでしょ?」
「まぁ、何とかなるだろ。特にこっちが気にする必要はないと思う」
餡蜜を口に運びながら神楽坂へと返す。
関西呪術協会とか、その手の名前を出さない辺り、神楽坂も意外と成長しているのかもしれないな。
そんな風に考えつつ、洋菓子特有のガツンとした甘さではなく、和菓子特有のゆっくりと広がる甘さを楽しむ。
甘い物はそれなりに好きなので普通に食べているが、甘い物が苦手な奴でも結構普通に食べられそうな甘さだ。
程良い甘さというか、甘すぎないというか……そんな感じ。
「うーん、美味しいわ。さすがネットとか本とかで紹介されるようなお店ね」
「その割には人の数があまりいないけどな」
円の言葉を聞きながら店の中を見回す。
実際こうして店の中を見る限りだと、俺達以外にも客がいる事はいるが、流行っているって程じゃない。
「でもこの美味しさよ? 流行んないって事はないんじゃないの?」
「じゃあ偶然か? まぁ、その可能性もあるだろうけど」
そんな風に話をしつつ餡蜜を食べ進めながら会話をしていくと、次にどこに行くかの話になる。
こういう話になると、男の俺は付いていけない。……より正確には話題に入ることが出来なくなる。
自分達だけで次にどこへ行くのかを話しているのを、眺めている事しか出来なかった。
いやまぁ、京都とかにはそれ程詳しくないからいいんだけどな。
敢えて挙げるとすれば、マブラヴ世界で何度か行った二条城にはちょっと行ってみたい。
ああ、いや。他にも行ってみたい場所はあったな。
「土産用に、生八つ橋を含めて総菜とか買っていきたいんだけど、そっちに寄る時間は作ってくれ」
「え? でもアクセル、今日のうちにお土産買っても向こうに帰るまでには悪くなるんじゃない?」
首を傾げて尋ねてくる神楽坂に、小さく肩を竦めてから口を開く。
「空間倉庫の中は時間が止まってるからな。何度か前に説明しなかったか? ……まぁ、神楽坂の事だし、説明しても忘れてただけかもしれないけど」
「むっ、ちょっとアクセル。あんた喧嘩売ってるの? も
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